仕事は請けるより、断わる方が超重要!フリーランスが絶対断わるべき案件の特徴とは

複業ナレッジ・ノウハウ

100の生業を持つ現代版百姓を目指す、破天荒フリーランスのざき山です。

複業メディア「ウィズパラ」では、サラリーマンの方、学生の方、フリーランスの方、問わず、『複業』という、これからの時代の新しい働き方を実現するために必要な知識・ノウハウを発信していきます。

わたくし、ざき山はフリーランスとして独立してから16年目にさしかかる超ベテランプレーヤーです。

こうも長く活動してくると否応なしに見えてくるフリーランスの働き方に関する確信というものがあります。

それは、フリーランスの仕事はいかに請けるかよりも、断わる方が超重要という事です。
断わり方もそうですが、請ける仕事と断わる仕事の見極め方とでも言いましょうか・・、これが超重要なのです。

要は請けたら炎上するという罠案件が多すぎるのです。

じぶんも駆け出しのころは、仕事を取れるかどうか不安でしたし、仕事のオファーが来た際は、ロクに仕事内容やクライアントがどんな人なのか吟味をすることなく、飛びつくように請けていました。

・・そしてそれが多くの炎上案件を生み出し、じぶんの貴重なお金・時間・体力・気力を犠牲にすることになりました。

最悪、お金の損失は目をつぶることができても、失われた人生の貴重な時間は、もう二度と戻ってはきません。

断言します。

世の中には相手にすべきではないクライアントがたくさんいます。

請けてはいけない仕事の条件というのも存在します。

今日は、これからフリーランスを目指す方や、駆け出しフリーランスの方を対象に、断わるべき案件・仕事の特徴をお伝えしていこうと思います。

危機察知能力を磨け!!フリーランスが絶対回避すべきクライアントの特徴

不誠実・人格破綻なクライアント

もうこれは論外なので、書くほどのことでもないような気がしますが、意外にこのことを無視して取り引きしてしまうフリーランスが多いんです。

プライベートの人間関係では、少しでも性格が不誠実で、じぶんと合わないなと感じたら付き合わないのが当たり前なのに、仕事だと報酬や案件の内容しか見てない事が多いんです。

断言します。

報酬金額や案件の内容よりも、はるかに相手の人格の方が重要視すべき条件です。

ただ、相手もじぶんを良い人に見せて接してきますので、見極めるのは至難の業です。

打ち合わせの中で小さな違和感などを抱いたら、その違和感は合っている事がほとんどです。

違和感を感じたら、警戒レベルを引きあげましょう。

人格が破綻しているモンスタークライアントと仕事をするとロクなことはありません。

下手すると金銭的にも健康的にも時間的にも大きな損失を被る事になります。

不誠実以外にも、

下記のような特徴のある人からは距離をとりましょう。

・マウントをとってくる人
・情緒不安定
・逆ギレ
・性格豹変

フリーランスを少しでも安く仕事をするカテゴリの奴らとみなしているクライアント

フリーランスに仕事を出すことを、会社組織に依頼するより安いからという理由だけで依頼してくるクライアントは結構リスキーです。

値段が安ければどこでもいいとか、仕事を出してやってるというような高圧的な態度が見えたり、非情なクライアントという可能性が高いのです。

じぶんはこのことに気づいてから、見積り金額を安くしすぎるのも考えものだなと、経営方針を少し改めたものです。

とくに新規のクライアントの場合は、リスクも大きいので普段より高く見積りを出すくらいがちょうどいいと考えています。

とりあえずいい感じで!?明確な要件を伝えられないクライアント

いざ打ち合わせで要件・要望を聞いた時に「とりあえずいい感じで!!」みたいなクライアントは地雷確定です!

これはフリーランスあるあるではないでしょうか!?

じぶんであれば、もうその時点で打ち合わせを打ち切って仕事はもちろん引き受けません。

こういうクライアントは要件を具体的に出さないわりに、成果物に対しての文句は多いというのが特徴です。

要件を正確に相手に伝えるリテラシーもなく、仕事に対する熱意や責任感も無いと判断できますので付き合うだけ時間の無駄です。

仕様変更・要件追加のオンパレードなクライアント

見積り後の制作過程で、過剰に仕様変更・要件追加を要求してくるクライアントは、
Web制作への理解があまりに欠落していると言えます。

基本的には見積り時にはすべての要件を洗い出しておく必要があります。

もし、仮に見積り後に仕様・要件の変更・追加が発生したしまった場合でも、別案件扱いにするか、追加で見積りが発生するのは当たり前の話です。

しかし、このあたりのリテラシーがクライアントに無い場合は、初回の見積りの金額で、あれもこれも追加の要望を聞いてくれると錯覚しています。

相手にWeb制作へのリテラシーや作り手へのリスペクトが欠落していると判断したら、仕事は絶対に請けるべきではありません。

超絶細かい!無限修正地獄

自分はこの手のクライアントに一度、当たったことがありますが、正直、疲弊しました。

なんせ、1ページごとに修正が100回以上発生し、どれも、数ピクセル横に移動とか、デザインパーツごとに色を少し変更など、正気の沙汰とは思えない、細かい修正のオンパレード・・・。

当然、デザインのイロハもない人からの無茶ぶりなので、修正のたびにデザインは崩壊していきます。

いくらもらっても仕事は請けるべきではありませんし、契約などで修正は何回までなど決めておくことも考慮しなければなりません。

報酬不払い・約束保護

もう、これは論外というか、避けるのは当たり前ですよね。
わかっていて仕事を引き受ける人はいないですよね。

ただ、大丈夫だと思っていても何件に1件くらいは、報酬不払い・約束保護をしてくるクライアントと出くわしてしまうものです。

このリスクに対しても、事前に対策を打っておきたいところです。

ただの中抜きをしようとしているクライアント

中抜きをしようとしているクライアントとはどのようなクライアントでしょうか?

直接クライアントからの依頼ではなく、クライアントから依頼を請けたものの自ら制作するスキルがないので、他のフリーランスに丸投げして中抜きだけしようとする業者(クライアント)です。

このようなクライアントからの案件は請けないほうが良いです。

こういう案件では、制作者とクライアントとの直接のやりとりを、仲介者はさせません。(中抜きがしにくくなるため)

そうなると、エンドのクライアント(要件決定者)との連絡のやりとりが仲介者をはさむため、時間がかかり伝言ゲームの中で齟齬が発生したりするので、それだけで仕事に支障が出てきます。

また中抜きされる分、下請けフリーランスに支払われる報酬は正当の報酬より少なくなるのは目に見えているため、絶対断わるべき案件と言えます。

回避すべき案件にまきこまれないようにする具体的対策

上記の事柄に当てはまるようなクライアントからの依頼は請けたくないのは、みなさんおおむね同意してくれると思いますが、そのようなクライアントか見極めるのが至難の業なんです。

基本的にどのクライアントも相手に対してじぶんを良い人に見せようと演じているものなので・・・

そして案件の途中で、その本性が垣間見えてくるわけです。

それでは、そんな招かれざるモンスタークライアントと仕事をしないようにするTIPS・対策を挙げていきます。

10人のうち3人はモンスター!?新規のクライアントは全員警戒

モンスタークライアントは稀に存在する希少種ではなく、意外にたくさんいます。

じぶんの体感的には10%くらいが本格的にヤバいモンスターで、30%がモンスター予備群という感じです。

どうでしょうか!?結構多いと思いませんか?

まず新規のクライアントの場合は、モンスタークライアントである可能性を十分考慮して警戒を怠らないようにする。

これが第一の対策です。

新規クライアントの案件は請けるまでに時間をかけ、請けても極小規模で

新規のクライアントの場合、すぐに仕事を引き受けると回答することはリスク以外の何物でもありません。

まずは何回も何回も打ち合わせを繰り返し、この人は信頼できると確信出来てはじめて仕事を引き受けましょう。

そしてそれでも大きな仕事ではなく、まずは小さな仕事、小さな工程から仕事を開始しましょう。

例えば、Webサイトまるまるではなく、トップページのデザインのみなど・・・。

小さい規模の案件で区切っておけば、最悪、相手がモンスターだときづいても浅いダメージで済みます。

それほど、相手を見極めるというのは難しい事なんです。

下請け・孫請けは基本全部断った方が良い

さきほど、中抜き業者からの依頼は請けないほうがいいと書きましたが、基本的にはすべての下請け・孫請け案件を請ける事をおススメしません。

下請けや孫請け案件に頼らざるを得ない状況はかなり厳しい状況といえます。

目先のお金にも困っているのなら、いったん廃業して立て直した方がいいですし、良い条件の仕事が取れないなら、良い条件の仕事が取れるようにスキルを磨いたり、知恵を蓄えた方がいいです。

受託契約書を交わせば安心は嘘!?実はあまり意味をなさない受託契約書

受託契約書を交わしておけば、これらのモンスタークライアントと仕事になったとしても、安心と考えている人がいますが、それは誤解です。

契約があろうとなかろうと、モンスタークライアントからの仕事を請けて案件が炎上すれば、金銭的にも時間的にも健康的にも多くのものを失います。

逆に信用のおける誠実なクライアントとの仕事であれば、契約があろうとなかろうと、大したリスクではありません。

お金への執着を捨てる

じぶんが過去、モンスタークリアントと遭遇し、仕事に発展して炎上したときは、つねに相手を見極める努力を怠り、目先の報酬に目がくらんでいた状態でした。

端的に言うとお金に執着していると、モンスタークライアントが見極められなくなりがちです。

お金に固執するがあまりに逆にお金やもっと大事なものを失ってしまうのです。

お金への執着を手放し、大切なものを見つめなおすことで着実にお金を稼ぐことができるようになります。

類は友を呼ぶ!?モンスタークライアントを引き寄せている自分自身を見直せ

これは、本当にあるあるなので気を付けなければなりません。

報酬が良いからと、質の悪いクライアントの仕事を請けたり、付き合いをしてしまうと、そこからさらに多くのモンスタークライアントに引き寄せられる機会が多くなります。

まさに「類は友を呼ぶ」デス。

じぶんが襟を正し、清く正しく生活して、いびつな人間と交流をしなければ、モンスタークライアントと遭遇する確率はだいぶ減ります。

工数はもちろんリスクの見積りのプロになれ

工数の見積り技術を上げる事はフリーランスにとって必須のスキルです。

そしてそれ以上に必須なスキルは仕事を引き受ける前に案件のリスクをすべて洗い出すこと、この2つの徹底で、炎上のリスクはかなり減らせます。

見積もり前に工数やリスク要因をすべて洗い出せていない状態で、見切り発射で仕事を請けるべきではないんです。

制作費の半分は前払いにする

日本のフリーランス界隈は掛け売り取引が普通ですが、前払いで報酬の一部でも支払いをお願いしたって全然いいわけです。
これも今思えば当たり前の話ですよね。

なぜか掛け売りに応じているフリーランスが多すぎです。

新規クライアントから請ける1発目の案件だけでもいいので、絶対に報酬の半分の前払いは納得させましょう。

これに相手が応じない場合は、仕事は断わってOKです。

ヤバそうな案件のオファー・・・上手い断わり方

請けれるかどうかわからないと一番最初に伝えておく

これは非常に大事です。

クライアントは仕事になるならないは、自分に決定権があると勝手に捉えていますが、制作側が決定して良いんです。

まず初回に仕事を請けれるかどうかはお話しを聞いてからと必ず伝えておくことが重要です。

回りくどくする必要は無し・・・はっきりと「ノー」ただし礼儀は正しく

優柔不断な態度では、ノリや勢いで仕事を請けざるを得ない状況に追い込まれる事があります。

断わる時は、はっきりと「ノー」と伝えましょう。

礼儀さえしっかりしていれば問題ありません。

仕事を断わりたいけど、仕事がなくて選んでいる場合ではないフリーランスへのアドバイス

足元を見られたら終わり・・・地獄の一丁目

フリーランスで仕事をしていく上で、足元を見られたら終わりだと思ってください。

自分に有利な条件で言う事を聞かせようとするモンスターたちに、いい様に使われるリスクが高まります。

仕事を選べない時点で、いったん廃業した方が良い

金銭的に余裕が無くて仕事を選べない状況では、何をやってもじり貧です。

冷静な判断が出来ないので、不利な条件の仕事やモンスタークライアントからの仕事を請けて、さらに多くのものを失います。

いったん廃業して、再就職をしたり周囲に助けを求めたりして、体制を立て直すことをおススメします。

お金よりも精神的・身体的な健康がはるかに大切と肝に銘じよう

日本人がとくに顕著だと思うのですが、お金のために自分の貴重な時間や健康をあまりに犠牲にしすぎていないかということです。

とくに若い人に忠告します。

若いと時間も豊富で健康面でかかえる不安もなく錯覚しがちですが、時間は無限ではありませんし、長い間ストレスにさらされると歳をとったときに必ず身体がボロボロになります。

時間や健康は、じぶんの一番大切な命そのものです。

その何よりも大事な命を、つまらない仕事やモンスタークライアントのために無駄遣いしないでください。

みんなの声

まとめ

フリーランス新法が施行され、フリーランスの取引を適正化し、安定した労働環境が整備されつつあるとはいえ、まだまだ社会的弱者と言っていい我々フリーランス。

社会や国に保護を求めるのではなく、徹底的に知見を深め、自らの身は自らで守る、そんなスタンスであり続けるべきです。

会社組織の後ろ盾がないフリーランスはいざとなれば、すべて自己責任の厳しい世界です。

でもだからこそ、多くの経験を積めるし、学びがあるし、必死になれるし、リスクの対価として、労働に見合う報酬や自由ややりがいを手に入れられるのです。

ぜひ、断るべき案件を断れる判断力を養ってください。


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この記事を書いた人

山崎岳史

東京都中野区のフリーランスでWeb制作を行っております。
Web制作会社から独立してから、13年が経ちます。

おもにマークアップやJavascriptのコーディング、Wordpressのカスタマイズなどフロント回りの開発が得意ですが、PHPとMySQLを連携させたシステム開発もよく行います。
ビジネス系メディアへの寄稿などライターとしても活動しています。

自分の最大の売りは、即レススキルと誠実さ(自分で言うなw)だと思います。

最近は、フリーランスや複業(複数の生業を持つ)という働き方の素晴らしさに気づき、この新しい時代の働き方の普及活動をしています。

このメディアでこの変化の早い世の中で、いかにすればフリーランスとして活躍していけるか有益な情報を発信していきます。

この記事を書いた山崎岳史個人に仕事のご依頼やご相談、世間話や飲みのお誘いなどがある場合は、コチラまでお気軽にご連絡ください。

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