稼いだお金の使い道でわかるフリーランスとして10年生き残れるかどうか
1年前にピアノをはじめ、40にして暇さえあればピアノばっかり弾いている山崎レモンサワーです。最近、嫁に、お前、いったい何になりたいんだよとあきれられてます。
さて、自分はいままでフリーランスを10年続けてきたわけですが、これはなかなかに大変なことみたいです。
起業した会社の生存率は10年後は5%、30年だと0.02%程度だとか。
たしかに同時期独立した知り合いの同業、異業種でもばったばったと廃業しているのを目の当たりにしてきました。
というわけで、今回は10年生き残っている自分が上から目線で、独立して生き残るためのマインドセット的な話にしようかと思います。
特に今回は事業をして「稼いだお金の使い道」に焦点をあてたいと思います。
この「稼いだお金の使い道」で大体、廃業を余儀なくされるか、長い年月、やりがいのある仕事を続けていけるか判別できます。
100万円あったら何に使う?
フリーランスは個人でもありながら、「株式会社自分」の経営者でもあります。お金の使い道を全て自分で決断していかなければなりません。
というわけで、極端な質問をします。
もし仕事で100万円入ってきて、次のいずれかの使い道に全額つっこんでくれと言われたら、何に使いますか?
1.貯金
2.人脈をひろげるために交流会に参加
3.株・FX・金やプラチナ、REIT、投資信託などへの投資
4.不動産を購入するための資金にする
5.ストレス解消のための息抜きの交遊費(旅行や美味いものを食うなど)
6.自己投資(本やら習い事、セミナー、勉強会、フィットネスジム)
7.仕事の商材・商品開発のための投資
8.全額寄付
9.自分の趣味に使う
10.ローンの返済にあてる
11.家族や親しい友人のためにパーっと使う
12.イメージを良くするために美容・歯の治療・衣服・車・時計などに使う
とまぁ、こんな選択肢があったとします。
現実的にはお金は、いろんな用途に分散して使いますが、みなさん、あえてどれかひとつだけ選んでください。
どれもこれも、一定の合理性があるようにみえます…が、ちらほら悪手があります。
1.の貯蓄は悪手です。
いやもちろん貯金ゼロで良いといっている意味ではありません。他の選択肢と比較して経済合理性の高さで比べたら、全然だめです。
何故ならゼロ金利からマイナス金利になろうとしている、今の日本で貯金していても何も生み出さないどころか、価値が目減りしていくからです。
では3.株やFX、REITなどの金融商品はどうか…?
これも悪手です。
何故か…ほとんどすべての金融商品がギャンブル的要素が強すぎて投資ではなく投機になっているからです。FXや仮想通貨などは論外中の論外として個別銘柄の株式投資も、ほぼバクチです。
ウォーレン・バフェットのような個別銘柄投資の神様も、右肩上がりの時代とアメリカという国が幸運だったと本人も認めています。唯一、金融商品の投資でオッケーなのは世界インデックスに投資してあとはひたすら放置するという投資方法です。
これは資本主義がつづく限りは、長いスパンで見れば投資金は増えていきます。資本主義は増殖し続ける仕組みになっているからです。詳しくはどっかのノーベル経済学賞受賞者がまとめているので、そちらを見てください。
でもまぁ、フリーランスとして長く生き残れるかどうかのアンサーとしては別です。
ちなみにそれぞれの選択肢についてコメントしていきます。
【2.人脈をひろげるために交流会に参加】
これはセンス無しです。
まず、交流会に胡散臭いものが多すぎます。
異業種交流会と称して、多額の会費がかかり、新たな会員を紹介したら、紹介者に紹介料が入る、ねずみ講やら、ネットワークビジネス紹介の場となっているなんてことがあまりに多いです。
そもそも太い人脈となるには、信頼できる人と多くの時間と機会を共有する必要があります。
【4.不動産を購入するための資金にする】
これも、単に住居のための物件購入の原資にするのであればセンス無しです。
賃貸用の不動産として購入して、それを貸し出すという選択肢であれば、まぁまぁセンスありです。
【5.ストレス解消のための息抜きの交遊費(旅行や美味いものを食うなど)】
これも一見、有意義な響きがありますが、起業して10年以上生きながらえるという視点からすればセンス無しです。
もちろん、人は息抜きしながらでなければ仕事ができませんが、100万円全額つっこむという今回の前提で選んだのなら別です。
ビジネスが軌道に乗るまでの間、スタートダッシュしてからの最低でも3年は相当な覚悟でやらないと廃業に見舞われるか低空飛行ではい回り続けることになりかねません。
悠々自適な生活はビジネスが軌道に乗ってから、あとでいくらでもというスタンスでいくべきです。
【6.自己投資(読書やら習い事、セミナー、勉強会、フィットネスジム)】
これはもっともセンスありです。
いくらお金を持っていようが、社会的ステータスを築こうが、失うときは一瞬です。
しかも、いくら貯めこもうが、その多寡に比例して幸福度が右肩上がりに上がっていく事はありません。
リスクヘッジを考えるなら自分に知識をつけるのが一番なんです。
一度つけた知識は死ぬまで自分を守りますし、お金を稼ぐ源泉にもなります。
【7.仕事の商材・商品開発のための投資】
これもセンスありです。
てっとり早くお金持ちになりたい人は、金融商品への投資などに走りがちですが、そんなもんで億万長者になれるほど、甘くはありません。
それなのに自分だけは上手くいくという錯覚というか妄想は、どこから沸いてくるんでしょうか。
仮に上記の丁半バクチで一時的に勝てたとしても、いずれは必ず破綻します。なぜならバクチで勝ったお金は、次の大きなバクチの原資にしか使えないように脳が作られているからです。
お金持ちになりたいなら自分だけの商品を開発することです。
時間をかけることです。お金をかけることです。労力をかけることです。
【8.全額寄付】
これは幸福度を向上させたいなら、むしろ一番いい選択肢かもしれません…が、フリーランスとして10年以上生き残るという視点では間違いです。
【9.自分の趣味に使う】
これもセンスありです。
この多種多様なプラットフォームが氾濫するインターネット社会では、何がマネタイズの手段となるか誰にもわかりません。
自分が好きなことにリソースを集中し、誰も真似できないくらいまで昇華させれば、そこには無限のマネタイズの機会が生じます。
【10.ローンの返済にあてる】
確かに利子を減らせますが、今の低金利時代の日本では、ローンは繰り上げ返済せずとも放っておけばいいと思います。
優先順位はかなり下かと思います。
【11.家族や親しい友人のためにパーっと使う】
これも幸福度的にはいい選択肢です…が、まずはビジネスを軌道に乗せるのが先決です。
【12.イメージを良くするために美容・歯の治療・衣服・車・時計などに使う】
これも一見、見てくれに固執する薄っぺらい人間の取りそうな手段に見えて、実はかなり良い選択肢です。
何故なら人間は、見た目の印象のような表面的な要因で仕事をふったり断ったり、意外と短絡的だからです。
美人は生涯年収も、そうでない人に比べて3600万円程度の差が出ると言われています。
フリーランスは寝食を含めた仕事以外の時間全てで、経済合理性の高い行動をとり続けられるかが、生き残れるかどうかの分水嶺です。
それだけの事をしてでも、守る価値はあります。フリーランス最高!
この記事を書いた人
山崎岳史
東京都中野区のフリーランスでWeb制作を行っております。
Web制作会社から独立してから、13年が経ちます。
おもにマークアップやJavascriptのコーディング、Wordpressのカスタマイズなどフロント回りの開発が得意ですが、PHPとMySQLを連携させたシステム開発もよく行います。
ビジネス系メディアへの寄稿などライターとしても活動しています。
自分の最大の売りは、即レススキルと誠実さ(自分で言うなw)だと思います。
最近は、フリーランスや複業(複数の生業を持つ)という働き方の素晴らしさに気づき、この新しい時代の働き方の普及活動をしています。
このメディアでこの変化の早い世の中で、いかにすればフリーランスとして活躍していけるか有益な情報を発信していきます。
この記事を書いた山崎岳史個人に仕事のご依頼やご相談、世間話や飲みのお誘いなどがある場合は、コチラまでお気軽にご連絡ください。
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