飲んだくれインタビュー企画:人気沸騰中のイベント「パラキャリ酒場」代表の高村エリナ代表に聞いたパラレルキャリアの必要性とは【part2:居酒屋飲み編】

複業実践インタビュー

前回の記事【part1:オフィス編】はこちら

―居酒屋へ移動―

■発信すること、繋がりが大事

中村:移動する前も後もお酒が一緒というのが最高ですね。笑

高村:「飲み」とか、プライベートなところから仕事に持っていけるって大事かなと。
やっぱり自分の時間って有限だし、会える人も限られてるじゃないですか。
そんな中で「この人とは一緒に何かできるかも」とピンときたときに、チャンスを逃さず「自分こういうことやってるんです」って言って「いいっすね、今度何か一緒に面白いことやりましょうよ」と返ってきたら、私は絶対に社交辞令だと思わずにプロフィールとか送り付けます(笑)。

中村:確かに、今日のこのインタビュー企画もそこがきっかけですもんね。

高村:そうですよね。
Vol.4のときに中村さんがウィズパラやってるんですよーって声かけてくださって、名刺もキャッチーでいいなと思ったので、取材してほしいと思って(笑)
やっぱり、オフィシャルではないところからも意外と繋がっていきますよね。

中村:打算なく一緒に飲みたい、遊びたいって思う人で、3年とか経った時に「え、そんな仕事できるんだ、早く言えよ~じゃあお願いするわ」みたいなのも理想的ですよね。
全然関係ない外注にお願いするんだったら、人となりを知ってるその人にお願いしたいって思うし。

高村:ほんとそうですよね。
意外と「釣り仲間」とか「キャンプ仲間」とかから仕事が来たりっていうこともあって。
みんな自分の経歴やスキルを知ってもらうために、自分を見つけてもらうためにSNSとかで「私こんな仕事してました」「こんなことできます」ってどんどん発信したほうがいいですよね。

できるならポートフォリオサイトとか作っておくとよくて。
「あ、そういえばあの人こんなことできるって言ってたな」ってふと思い出して見に行ってみたら「え、ど真ん中じゃん」みたいなことってあるし。

中村:わかります。笑 僕はウィズパラに応募頂いた方含めて、日常でも複業で働きたい人と多く出会うのですが、自分の価値や強みを相手に印象付けれる方にはやはり仕事を振りやすいです。A4一枚でも名刺でも、ブログでもSNSでも発信力が武器というか。

高村:なるほど・・・ほんと大事だと思います。
そういうところから仕事ってくると思うので。見つけてもらうために広くアクションしてきましょうって事ですよね。

あとは実績だけじゃなくて自分こんな仕事したいですって発信しておくと、意外と安価で発注したいクライアント候補からお話がきたりするので、できてることだけじゃなく今後やっていきたいことも発信していくといいですよね。

■フリーだからこそ必要な仲間創り

中村:仕事のスキルだけでなく、性格や個性の面でもみんな得意不得意はあると思います。例えば技術者としてはレベルが高くてもコミュ力苦手で新しい案件は嫌いな方とか。そういう方はコミュ力ある仲間とパートナー組む努力が大事ですよね。

高村:フリーランスだからこそチームを組むのは大事ですよね。
やっぱり自分が触れられる表面積って少ないので、補い合える仲間がいると強いですよね。

中村:組織とか会社ってそういう部分を補管してくれてたから「会社」「大きな組織」で良かったって感じる部分もたくさんありますしね。

高村:フリーランスでもったいないのが、スキルと時間の切り売りになっちゃうことで。
チーム組めていたらそういうことも軽減できますよね。

中村:ですね。信頼できる人が近くにいあるのは何より心が安定します。笑
でもイベントとかSNSとかで、変に押しが強い営業ばかりしてくる人とか、ちょっと疲れてしまう人とかも中には集まっちゃいますよね。笑

高村:いますねー。こちらに不利な条件でしれっと提携を持ち掛けてきたり……。フリーで動くからこそ人を見る目は試されますよね。

中村:そうですよね。人を見る目はとても大切と感じます。同時に、相手にも自分の人となりをどう感じられているのか強く意識しなくてはいけませんよね。
お互いの価値、納品物をしっかりわかってる人と一緒に仕事できるのは嬉しいですよね。

高村:自分で動くと仲間を選ぶ力が試されますよね。
いい仕事をするために、まずは自力でいい仲間を探さないと。

会社って、実は人を見る目はあまり鍛えられないと思うんですよ。
まず、会社間の取引ってシビアなので、信頼と実績がある方と関わるケースが多い。それに、会社員をやっている以上、人も仕事も自分で選べない、ある意味「来るもの拒まず」のスタンスでいなければいけない場面も多いはず。
でもそのメンタリティだけだと、フリーになったときにいい仲間やいい仕事を取りにいけなかったり、騙されたり……。会社員って本当に会社に守られているので、同じ装備と覚悟でふらっと荒野に出ていくとケガするなあと思います。
社外に出たら自分で人も仕事もジャッジしなきゃいけないから、その練習は早いうちにどんどんしておいたほうがいいですよね。

中村:確かに。あんまり意識してなかったけど、言われたら確かにそうですよね。

高村:たぶんフリーランスや経営者の方は、やってるんですよね。知らず知らずのうちに。

中村:会社にいるときって、いかに周りとうまくやるかが大事だったりして。
でも、、、どうやって人を見極める力鍛えるのかって言ったらたくさん失敗するしかないですよね。笑

高村:そうそう、自分の経験から学ぶしかなくて。
いきなり独立する人とかもいるけど、その前にフリーとかで発注される側の立場も副業でやってみると、現実がわかっていい気がします。

中村:大手企業で働いていて、自信満々で独立したけどなかなか起業後うまくいかない方とかは特にそうかもしれませんね。

高村:自分が大きい会社にいると相手も「大企業の〇〇さん」という態度で接してくるから、個人になったときにいかに舐められるかっていう経験をしないと思うんですよね。
やっぱり個人事業主とかの立場でやりだすと、会社にいたときみたいな発注できなくて苦労する場面ってあると思うんですよ。
「あ、こんなに言うこと聞いてくれないんだ」「会社のおかげで仕事できてたんだ」みたいな(笑)。
そういうのを、早めに知っておいたほうがいいですよね。

■パラキャリのメリット

中村:パラキャリのいいところって、いきなりフリーランスじゃなくて安定した収入源がありながら新しいお金をもらい方の経験ができることですよね。金額どうこうじゃなくて。

高村:そうそう、「経験」ですよね。

中村:それでいけるなと思ったらいけばいいし、苦手だなと思う部分に関してはパートナー探せばいいし。いいことしかないですよね。

高村:そうですよね。
自分お得意・不得意わかってないまま、完全に独立するって結構リスキーですよね。

中村:結構リスキー・・・ってか失敗すること多いと思う。

高村:やっぱフリーでやってみると、会社のありがたみってすごい感じると思うんですよ。

中村:勝手に給料入ってくるとかね(笑)

高村:そうそう(笑)
この1万円って、こんな営業努力してこんな工数踏まないと入ってこないんだーとかわかるし、経営側の「固定費を減らしたい」って気持ちも初めてわかるし。
「一人一人が経営者の視点で働いてほしい」っていう言葉をよく聞きますが、実際に当事者になった経験があるかないかの差は大きいと思うんです。会社員の立場を利用しつつフリーランスとかプチ起業とかするっていうのは、経営者としての当事者意識を持てるという意味でもいいことなんじゃないかと思います。

中村:スキルと合わせて、コツコツやるのが得意とか、発想力があるとか、突っ込んでいくのが得意とか、履歴書ではわからない部分で自分の得意な部分のプロフィールがあると、フリーランス同士会ったときにお互いの強みを仕事に繋げやすそうですよね。

高村:本当ですね。
今、日本人って商売についてなかなか学べる機会が少ないですよね。
親もサラリーマン、自分もサラリーマンって人が多いと思うんですよ。ひと昔ふた昔前だったら、「親が店やってます」とか親族じゃなくても近所に自営業者が多かったと思うんですけど。自分で商売をすることについて全く温度感を知らないから、始めてから「え、商売ってめっちゃ大変じゃん」となりかねないですよね。
商売の大変さがわからないから。いいところしか見えてなかったり。

中村:フリーになったけど、時間が自由ってところに甘えてルーズになって、でも1社に契約切られたら終わるから結局その1社に媚びてるみたいな人は多く見ますね。

高村:よく聞きますね(汗)

■今後の展開について

中村:いやーでも色んな発展形がありそうですよね。パラキャリ酒場。

高村:そうですね。「ローカル編」「NPO編」など切り口を変えた開催も検討中です。

中村:人が増えてきたら業種分けとか、年代別とかも面白そうだし。夢が広がりますねー♪

高村:パラキャリ酒場のフォーマットを他の方に貸し出すっていうのをやる見込みなので、ウィズパラ編とかもありですよ!

中村:でもよくあれだけの頻度で質の高いイベント運営できますよね。

高村:毎回、満員なのと、参加者の熱気がすごいのには私も驚いています。それだけ、パラレルキャリアへの関心が高まっているんだと思います。登壇者も、ほんとに話が面白すぎるんですよ。パラキャリ実践者の方って、好奇心旺盛で活動的なので経験してきたエピソードも豊富だし、複数のコミュニティにいるので自業界の当たり前を押し付けず誰にとってもわかりやすく話せる方ばかり。いいイベントになってきた実感があるので、全国100回開催を目指してこれからもがんばりたいです。

中村:より多くの人がパラキャリ酒場に触れらえる素晴らしい展開ですね。
やっぱり広がりを持てるコンテンツを作り上げたことはすごいですよね。

高村:九州とか東京以外からも、やりたいという声があがってて。
ありがたい限りなので、ちゃんとうまく展開できるようにサポートしたいなと思いますね。

中村:地方のほうが東京に比べて情報やイベントが少ないのでとても喜ばれそうですね。
僕は広島出身なので是非!

●高村さんという人

高村:私、広島大好きです。人が優しいですよね。
広島のホテルに泊まったときに、管理人さんと仲良くなりすぎて宿泊料が無料になったんですよ(笑)。

中村:え!それは広島が凄いんじゃなくて高村さんのコミュ力でしょ(笑)

高村:そうなんですかね(笑)
実はそこから、自分の旅の仕方が変わって。「あ、地元の人と仲良くなれるんだ」って知ったので、もう友達を現地調達する旅しかしたくなくなっちゃって。海外では世界中の方が参加する多国籍ツアーが好きだし、一人旅でも現地の方と誰かしら仲良くなってますね。

広島のときは、泊まりに行ったらフロントのおじさんに「君たちたばこ買ってきてくれる?」って言われて。常連さんのたばこがなくなっちゃったらしくて、でも今フロントから離れられないらしく。「いいですよー」って買いに行ったら結果仲良くなって無料にしてくれた上に、市内も案内してくれました。

中村:バックパッカー的なドミトリーとか?

高村:一応安く泊まりたいビジネスマンとかが普通に泊まるようなホテルなんですけど。
しかもその後、近くの島の道端でおばあちゃんと急に仲良くなって。

中村:急に仲良くなるってあるんですか?(笑)

高村:おばあちゃんの家の近くで写真を撮ってたら声かけられて。
抹茶を立ててあげるって言われて上がり込んで。連絡先交換したので、1年後にまた行ったら、カキフライを揚げてくれました。それ以来、広島めっちゃ好きで(笑)。

中村:高村さんもしかして、東京にいて海外の方によく道とか聞かれません?(笑)

高村:あー、よく聞かれるほうです。

中村:でしょ!僕らも海外行くとやっぱ声かけやすい人っているんですよ。
たぶん高村さんそういう人が近づきやすい持ってるんですよ、笑顔だったり明るさだったり。笑

高村:確かに、相談をよく受けてしまう方ですね。
世界一周とかしたことないのに、「世界一周したいんですがどうすればいいですか」と相談受けたことが2回あります(笑)。

思えば、パラキャリと旅は似ているかもしれませんね。
国内だけにいると日本の良さや素晴らしさは当たり前すぎて見えにくいけど、違う土地や国に出て初めて、魅力を再発見できたりしますよね。仕事も同じで1社に居るのは悪い事ではないけど、そこしか知らないと視野が狭くなりますよね。さまざまなフィールドに出かけて多様な視点を持つことで、自分の中で優先したい価値観や生き方がはっきりしやすいのかなと思います。

中村:素敵すぎるメッセージありがとうございます。笑
さすがは旅のプロでもある高村さん。。。
「人生を旅するように、仕事も自由に旅をしよう!」を締めのお言葉としてこのインタビュー締めさせて頂きます!
ありがとうございました!
でも、、、もうちょっと飲みましょう(*´Д`)(宴は続く・・・)

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