2023年総括と2024年フリーランス業界動向予測

複業ニュース

100の生業を持つ現代版百姓を目指す、破天荒フリーランスのざき山です。

複業メディア「ウィズパラ」では、サラリーマンの方、学生の方、フリーランスの方、問わず、『複業』という、これからの時代の新しい働き方を実現するために必要な知識・ノウハウを発信していきます。

みなさん、新年あけましておめでとうございます!

皆さんにとって2023年はどんな1年でしたでしょうか?

そして2024年はどのような1年にしたいですか?

自分はフリーランスとして活動して16年目の年になります。

長く活動しているからわかりますが、最近の社会動向・就業環境の変化の大きさ・早さには目を見張るものがあります。

そしてこの傾向は加速こそすれ、減速することはないと予想され、これからも早く・大きな変化に翻弄されながら、フリーランス(個人)という非力な存在なわたしたちは、あらゆる手を尽くし上手く立ち回っていく必要があります。

今日は2023年の総括と、新しい年2024年の業界動向予測をしていこうと思います。

フリーランスにとって2023年とはどんな年だったか・・振り返り

2023年はわれわれフリーランスにとってはどんな1年だったでしょうか?

2023年問わず、ここ数年、コロナの大流行や災害・戦争などで外部環境があまりに変化が大きく、仕事になかなか集中できないことが多かったのではないでしょうか?

まずはわれわれフリーランスにとって2023年はどんな年であったかを振り返ってみたいと思います。

厳しさは増すばかり・・インボイス制度の開始で失注リスク増・税金負担増

2023年の最大のインパクトはやはりインボイス制度の開始だったかと思います。

これはフリーランスにとっては、実質増税なので、何もメリットはありません。

手間も増えますし、失注リスクは増えますし、何より課税業者となるので、今まで免除されていた税金を払う必要があります。

もちろん今まで免除されていただけなので、本来は払って当然だろうという声も上がっています。

ちなみにじぶんは「インボイス」登録をしないという選択をしました。

理由は、実質増税なのに国がわざとわかりにくく「インボイス制度」と名前を付けて仕組みも複雑にしているのが、シンプルに気持ち悪かったからです。

インボイスに登録しない選択をしただけで、打ち切られる仕事があるなら、それでも構わないと判断していました。

蓋をあけたらインボイスに登録しない自分に対して仕事を打ち切ったクライアントはゼロでした。

ちなみにインボイスへの登録状況は法人の方が進んでおり、期限延長前の2023年3月末時点での登録率は97.1%です。

個人事業主の場合は延長前の期限である2023年3月に登録が加速しましたが、それでも43.2%にとどまっています。

そして実質増税・ステルス増税はこのインボイスだけでなく、他にも多くの税金・社会保険料が高騰しています。

まぁ、おそらくコロナへの対策で必要以上にお金を使いまくりましたからね・・・数年後にこうなることは想像していました。

フリーランスは本業で活躍する以外にも、社会情勢の変化へ適応をすることが求められます。

AIの超絶進歩・・・ChatGPTの台頭

2023年はChatGPTをはじめとするAIの超絶進化を目の当たりにさせられました。

ChatGPTは本当に神ツールなので、ただ利用する側に関してはただただ便利で神ツールではあるのですが・・・

一部のフリーランスや一部の業種の人たちにとってはAIに仕事を奪われると戦々恐々としているかもしれません。

何せライティングや調べ物、資料の作成からスピーチの原稿、事務処理、プログラミングなど、多くの作業を一瞬でしかも無料で、しかも疲れ知らずに行ってくれるわけですから・・・。

人に任すよりChatGPTに任せようという仕事は少なくありませんし、年々AIは進歩していくわけですから、その傾向も加速していく事が予想されます。

えげつない物価増

2023年は税金・社会保険料が高騰したという話しをしましたが、物価に関しても異常な高騰をみせた年でもありました。

原因はコロナ対策での異次元の税金投入と物流・人流制限が尾を引いている事と、ロシアのウクライナ侵攻の影響です。

スーパーに行っても、コンビニに行っても、電気代などの公共料金を見ても、家や土地などの価格を見ても、数年前より凄まじく値上がりしています。

つい数年前まではデフレ脱却を目標にしていたとは思えないインフレ具合です。

ここまで物価が上がると個人であるフリーランスには関係ないと無視する訳にもいきません。

当然支払う経費も増加するわけですから、設定している報酬の単価を見直す必要があります。

税金もそうですが、社会情勢の変化を敏感に察知し適応できない人はフリーランスとして生き残るのはむずかしいでしょう。

「ステマ規制」が10月施行

令和5年10月1日からステルスマーケティングが景品表示法違反となりました。
広告であるにもかかわらず、広告であることを隠すことがいわゆる「ステルスマーケティング」です。
景品表示法は、うそや大げさな表示など消費者をだますような表示を規制している法令です。

さてこのステルスマーケティングですが、完全なクロからグレーなものまで手法はさまざまですが、WebサイトやSNSを駆使する我々フリーランスにとってはとくに注意していかなくてはいけません。

知らず知らずのうちにステマの片棒を担ぐことになっていて、あとで知らなかったといっても後のまつりです。

2024年も2023年以上に激動・・・変化できないフリーランスは生き残れない

正月から能登の大地震と、羽田空港の事故・・・大変な幕開けとなってしまった2024年・・・

われわれフリーランス(個人)にとっても就業環境は厳しさを増すことが予想されます。

2024年はどんな年になるのか、どう立ち回っていくべきなのかをみていきます。

フリーランス新法の施行

フリーランス保護新法は2023年4月28日に成立しました。
施行日は今のところ未定ですが、法案の施行期日は公布の日から1年6ヶ月以内と定められているため、2024年秋頃までには施行されると考えられます。

会社組織に所属しいるよりも、なんとなく社会的立場の低い扱いを受けるイメージだったフリーランスに、こういった保護姿勢の動きがある事は、我々フリーランスにとって朗報以外の何物でもないですね。

不遇なフリーランスの現状を変えるべく制定された「フリーランス新法」の具体的な内容はざっくり下記のとおりです。

・取引条件の明示
・報酬の未払い禁止
・フリーランスの利益を損なう行為の禁止
・募集状況の的確な表示
・育児介護等と業務の両立への配慮
・ハラスメント対策の体制整備
・中途解約等の事前予告
・上記を違反した場合の罰則

フリーランスへの雑で不当な扱いに、厳しい目が向けられる世の中になる第一歩、それが2024年です。

時代の流れで生じる新たなニーズと、必要無くなるニーズ

これは2024年に限った話ではないのですが、年々多くのWebサービスの登場が我々のフリーランスのナリワイの多くの影響をもたらしています。

新しく有力なSNSプラットフォームが登場すれば、そのプラットフォームに特化したマーケティング手法など、そこに付随する多くのナリワイが生じる事になります。

逆にWebサイトやECサイトを無料で簡単に作成できるWebサービスが登場すれば、Webサイト制作をナリワイとするフリーランスの仕事は減ることが予想されます。

じぶんがフリーランスとして独立した15年前から、仕事の内容も様変わりしてきた印象です。

そしてこれからも求められるニーズ(仕事の内容)は変遷していくのは間違いなさそうです。

フリーランスをやめるその時までスキルを身につけ直し、変化し続けていく必要があるという事です。

新NISA開始・・・2極化と格差拡大

フリーランスにとってもフリーランスでなくても、暗いニュースが多い昨今で唯一といってもいいほどの明るい制度の開始・・新NISA。

フリーランスは働き方であり、生き方そのものの表現でもあると思っているので、本業のことだけでなく、自分が豊かになるためのあらゆる仕組みを、徹底的に活用すべきです。

とくにフリーランスは人的資本が大きい若いうちにできるだけ、こういったお得なNISAなどに多く入金しておけるかが大切になってきます。

5年間で満額(1,800万円)積み立てれば、年5%換算で月に6~7万円程度の不労所得を獲得する事が出来ます。

AIの進化加速でフリーランスの仕事はどうなる?

ChatGPT登場のインパクトが冷めない中、生成AIによる動画やイラストのコンテンツのあまりのクォリティの高さに業界がざわついています。

絵師さんの界隈では、このままではAIに仕事を奪われると戦々恐々になっているようです。

ただこれはイラストレーター・アニメーター問わず、ライターやプログラマー、マーケターや他多くの業種・職種でAIに仕事は奪われ続けていく事は、もはや既定路線です。

しかしこのようなAIの登場は社会全体を便利にして豊かにするという意味では決してネガティブな流れではないはずです。

これらAIを活用してお金を稼ぐ側にシフトできれば、決して暗くない未来が待っているはずです。

各種プラットフォームの隆盛と没落

2023年は旧Twitterがイーロン・マスクに買収されて、Xになるというビッグニュースがありましたね。

そして「X」のその後の相次ぐ仕様変更・・。

Twitter愛好家からすると不評の変更が多いようです。

自分の目から見てもかなり治安が悪くなった印象があります。

たかだか1つのプラットフォームの動向がWeb業界に大きな影響を与える事があります。

Twitterの買収はただの一例で、今後もいくつものプラットフォームが隆盛と没落を繰り返して、そのたびにWebに携わるフリーランスは翻弄されていく事になります。

多きのビッグチャンスもこのあたりにあるのですが・・。

インボイス開始の影響とさらなる物価高・税金増の影響をひきずる

2024年も物価高・税金増の波はとどまることを知らなさそうです。

収入増もともなっていればいいのですが、残念ながら日本は収入増のペースより、物価高・税金増のペースの方が大きそうです。

日本にいる限り可処分所得が年々減るという暗い未来しかみえないのですが、フリーランスは自分の努力次第で多くのビジネスチャンスを物にする事も働き方や生活スタイルを自分の理想どおりに再設計しやすいのが最大の武器です。

ぜひ、明るいビジョンのみえない2024年も人生を切り開いていってください。

みんなの声


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この記事を書いた人

山崎岳史

東京都中野区のフリーランスでWeb制作を行っております。
Web制作会社から独立してから、13年が経ちます。

おもにマークアップやJavascriptのコーディング、Wordpressのカスタマイズなどフロント回りの開発が得意ですが、PHPとMySQLを連携させたシステム開発もよく行います。
ビジネス系メディアへの寄稿などライターとしても活動しています。

自分の最大の売りは、即レススキルと誠実さ(自分で言うなw)だと思います。

最近は、フリーランスや複業(複数の生業を持つ)という働き方の素晴らしさに気づき、この新しい時代の働き方の普及活動をしています。

このメディアでこの変化の早い世の中で、いかにすればフリーランスとして活躍していけるか有益な情報を発信していきます。

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