複業はひとりでするだけではありません。同業者を募ってグループをつくって営むこともできます。任意団体をつくったら納税の必要性はあるのでしょうか?株式会社を設立するのは無謀でしょうか?

むしろ合同会社や一般社団法人を設立する方が安全策のようです。一般社団法人でも利益をあげることは法的に問題ではありません。一般社団法人はB2Cのスモールビジネスに適しているといわれています。

今回は、法人や団体を設立して複業を行う人・行いたい人たちが悩んでいる「疑問や不安」を事例として挙げながら、一つひとつ解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください。


同業の仲間を募って、グループを作り、銀行口座を開設することはできるのか

「株式会社」という法人にしない場合でも銀行の口座を開設することができます。同業の仲間同士のグループは「任意団体」とみなされます。この場合でも銀行口座開設ができるのです。ただし金融機関によって個別のルールがあることに注意をしましょう。

任意団体の規約をつくります。 その団体の代表者が個人印をもって金融機関の受付窓口に行きます。手続きには代表者の身分証明書が必要になります。

上記のフローでたとえば「新宿経営セミナー研究会」という銀行口座を開設するとします。すると、「新宿経営セミナー研究会・複業太郎」という名義で銀行口座の通帳ができているでしょう。セミナーや勉強会を起こして複業を行う場合には、このように任意団体の名義で口座を設けて活用すると便利です。ただし注意すべき点は、任意団体も税法的には「法人」の扱いになることです。

このセクションでのポイントは、口座の開設は可能だということです。その際に口座を開設する代表者の身分証明書と個人の印鑑、規約を求められることに注意しましょう。

さて、任意団体をつくったとしましょう。その任意団体では定期的にセミナーを開いて会費を集めています。この収入の処理はどうすべきでしょうか? 納税義務が生じるのでしょうか?

たとえ任意団体であっても多くの会員を擁し会費収入が多いのであれば、納税を行う必要が生じます。その場合には総会を開催して決算報告を経て納税を行います。

ただし、小規模なグループ(数人程度)やそこそこの勉強会であれば、実際に納税の義務が生じるのは代表者個人に限定されます。規約に明記した通りの決算を行って、「収入」と「費用」を明確にして「所得」金額が分かれば確定申告の義務があるのかどうかを判断することができます。

ポイントをまとめておきましょう。納税義務はあると考えていいので、「費用」をしっかりと記録することが肝要です。

定年後の年金収入が心配です。定年後を見据えて起業して法人をつくるのはどうでしょうか? 副業に注力して、起業を目標に「株式会社」を立ち上げたいと考えています。さて、どうすればいいでしょうか?

複業のために法人を設立したとします。その法人の役員になって報酬を受け取らない場合には確定申告を行う必要はありません。複業でしっかりとした収入を得る見込みがあるのでしょうか? もしそうであり、勤め先の会社を定年退職したあとは自分が設立した法人を基盤にして活動をしたいのであれば、法人をつくることを検討してみてもよいかもしれません。般的に立ち上げやすい法人には次の3種類があります。

・株式会社
・合同会社
・一般社団法人

これらのうち、合同会社は個人が小規模な活動を行うには適切であり、株式会社に比べて会社設立にかかるコストが安くて済みます。合同会社であっても法人として扱われますので大企業と取引する場合の法人格として問題はありません。合同会社で法人を設立するのはデザイナー、ライター、コンサルタントなどです。

ポイントは、合同会社にすると会社設立の経費を抑えることができて会社の設立が比較的に容易であるということ。

一般社団法人とは株式会社とどのように違うのか? 

最近の起業の流行りは一般社団法人という形態を選ぶことです。簡単にまとめると、株式会社は営利団体で、一般社団法人は非営利団体にあたります。「非営利」と耳にすると利益をあげることは許されないような印象を受けますが、そうではありません。

利益を配当してはいけないということです。一般社団法人が本来目的とする活動で利益をあげて、その利益を報酬として法人理事が受け取ることには問題はないのです。その意味では会社とほとんど同じであるといえます。シニア起業支援を専門にする「銀座セカンドライフ」株式会社の代表取締役である片桐実央氏によれば、一般社団法人が適しているのは民間資格(●●鑑定士やXXマスターなど)を認定するB2C事業だそうです。

一般社団法人を設立する者の多くが女性であるといわれています。この民間資格事業では、セミナーや教室を開き、会費やテキスト代を収入とすることが多いそうです。

このセクションでのポイントは、一般社団法人という法人形態の場合でも利益をあげることは許されるということ。株式会社と比較すると、合同会社、一般社団法人は法人設立の費用が安くて済みます。そうであっても「法人」に変わりないので小規模ビジネスに向いています。

複業に役立つ公的な機関の支援を利用しましょう

政府機関は複業推進を謳っています。このようなタイミングで複業を支援してくれる制度があるのならば、ぜひとも利用したいところです。複業からステップアップして起業につなげることができれば、このときにも公的な支援が用意されています。

いろいろとリサーチをしてみると、おもしろい支援制度を見つけられることでしょう。複業に公的な支援を活用できればリスクを抑えて収入を増やすことができます!

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