【新シリーズ】フリーランスの20年目の気づき/営業編(新規開拓・見積り・お得意様との交際など)

複業ナレッジ・ノウハウ

100の生業を持つ現代版百姓を目指す、破天荒フリーランスのざき山です。

複業メディア「ウィズパラ」では、サラリーマンの方、学生の方、フリーランスの方、問わず、『複業』という、これからの時代の新しい働き方を実現するために必要な知識・ノウハウを発信していきます。

最近は世界的な温暖化で日本も季節から春と秋が無くなり、四季がなくなったなどと言われています。
梅雨も台風も、昔とは時期や規模、コースなどがずいぶん変わってきたなという印象があります。

AIの進歩が早すぎて、多くのクリエイターやホワイトワーカーの仕事は無くなり、それどころか、
数年以内にAIは人類を滅ぼしかねないという警鐘が鳴らされるほどです。

このように時代の変化にさらされる(歳を取る)事は、多くのことで本当にハードなことですが、多くのことが俯瞰で見えるという恩恵もあります。

じぶんはフリーランスとなってからもうすぐ20年、多くの失敗と挫折、そしてそれに伴う大きな苦痛を経て、多くの教訓を得る事ができました。

歳を取るに伴い失うことも多いですが、それらの多くの教訓でじゅうぶんリカバリできていて、人生を踏み外すリスクは若い時より少ない確信があります。

今日は、それら多くの教訓を若い人たち、とくにフリーランスになりたい、または今まさにフリーランスとして活躍している方たちに届けるため、教訓をまとめていきたいと思います。

今日はフリーランスの「営業」に特化した教訓を紹介したいと思います。

営業を軽視し、営業が未熟だったから招いた失敗・苦しみ

時代が追い風となっていただけで、営業を軽視したツケがあとから回ってきた

フリーランスになったばかりの頃は、営業についてほとんど真剣に考えていませんでした。

Web制作の仕事自体がどんどん増えていた時代だったこともあり、紹介や問い合わせなどで、それなりに仕事が入ってきたからです。

仕事が来る。忙しくなる。仕事をこなす。
そして、また次の仕事が来る。

この繰り返しです。

こうなると、「営業なんてしなくても仕事はある」と勘違いしてしまいます。

しかし、これはかなり危険な状態です。

仕事が来ることと、自分に営業力があることはまったく別の話だからです。

市場が拡大しているときには、営業が下手でも仕事が回ってきます。

ところが、市場が成熟したり、競争相手が増えたり、技術革新によって仕事そのものが減ったりすると、突然「次の仕事をどうするのか」という問題に直面します。

自分の場合、AIによってWeb制作の仕事そのものが効率化されていく中で、このことを強く感じました。

今までと同じように仕事が来るとは限らない。

そのときになって初めて、「自分は営業について何も考えてこなかったな」と気づいたわけです。

もっと若い頃から、「仕事を作る」という視点を持っておけばよかったと思います。

モンスタークライアント(招かれざる客)を引き寄せてしまった/フィルタリングできなかった

営業が未熟だったことによる最大の問題のひとつが、クライアントを選べなかったことです。

仕事が欲しい。だから、問い合わせが来たら基本的に受ける。

多少「ん?」と思うところがあっても、仕事がなくなるのが怖いので受けてしまう。

これをやっていると、当然ながら「自分に合わない客」も入ってきます。しかもかなりの数。

そしてフリーランスにとって、この「客を選べない」という問題はかなり深刻です。

会社員なら、上司や営業担当者、会社のルールなどが間に入ってくれます。

しかし、一人で仕事をしているフリーランスの場合、クライアントとの関係がそのまま自分の仕事環境になります。

・細かすぎる修正を何度も要求する。
・返事が異常に遅い。
・こちらの話を聞かない。
・契約外の仕事を当然のように要求する。
・支払いが遅れる。
・急に連絡がつかなくなる。

こうした相手と仕事をすると、報酬以上に精神力を消耗します。

20年やって分かったのは、営業とは「仕事を取ってくること」だけではないということです。

誰から仕事を受けないかを決めることも営業です。

むしろフリーランスの場合、こちらのほうが重要なのではないかと思うことすらあります。

既存のお得意様に対して、こちらから積極的な提案ができず大きな機会損失となった

これは今振り返ると、かなりもったいなかったと思います。

長く付き合っているクライアントというのは、それだけで非常に貴重な存在です。

すでにこちらの仕事ぶりを知っている。

過去の制作物もある。

会社やサービスについてもある程度理解している。

新規顧客のように、一から信用を作る必要もありません。

それなのに、若い頃の自分は「向こうから仕事を頼まれたらやる」という受け身の姿勢でした。

「サイト、そろそろリニューアルしたほうがいいですよ」

「スマートフォン対応を考えませんか」

「この部分を改善すると問い合わせにつながるかもしれません」

そんな提案を、もっと積極的にしておけばよかった。

もちろん、何でもかんでも売り込めばいいわけではありません。

しかし、本当に相手の役に立つ提案なら、それを伝えること自体がサービスの一部です。

「営業=売り込むこと」という思い込みが、かえって営業を遠ざけていたのだと思います。

不要な交際費にたくさんお金をつかってしまった

フリーランスになりたての頃は、人付き合いも営業の一部だと思っていました。

・飲みに行く
・食事をする
・交流会に参加する
・仕事関係の人と付き合う

もちろん、こうした人間関係から仕事につながることはあります。

ただ、20年やってきた感想としては、「付き合いを増やせば仕事が増える」というほど単純ではありません。

むしろ、仕事につながるかどうか分からない付き合いに時間とお金を使いすぎたこともありました。

特にフリーランスの場合、交際費だけではありません。

そこに移動時間が加わり、翌日の仕事の効率が落ち、場合によっては体力まで削られます。

若い頃はそれも経験何でいいんですけど。

歳を重ねるほど、このコストは無視できなくなります。

今なら、この飲み会に何の意味があるのか・・・をもう少し冷静に考えると思います。

人間関係は大切です。

ただ、不要な飲み、たとえばキャバクラ行って面白くもない女の話を聞いて大金を払うような・・・
そんな付き合いは百害あって一利も無しです。

ただただ見積もりが甘かった(もっと金額を上げて良かった)

これも20年の中で何度も後悔したことです。

「この金額だと高いかな」
「他の人ならもっと安くやるかもしれない」
「仕事をもらえるだけありがたい」

そんなことを考えて、見積もりを安くしてしまう。

そして仕事が始まってから、「思ったより大変だな……」となる。

オレは何回同じ過ちを繰り返すのか・・。

フリーランスの場合、安く受注すると、その後のすべての時間単価が下がります。

さらに、安く受けた案件ほど「これだけ頑張っているのに、たいして儲からない」という不満が生まれやすい。

そして不満を抱えたまま仕事をすると、クライアントとの関係も悪くなりやすい。

今なら、もっとシンプルに考えます。

「自分がその仕事をやりたいと思える金額を提示する。」

それで高いと言われたなら、成立しないだけです。何ももったいなくありません。

もちろん、市場価格や相手の予算を無視して法外な金額を提示するという話ではありません。

ただ、最初から自分で自分の価値を安く設定する必要はなかった。
これはかなり大きな反省です。

打ち合わせに呼ばれるだけ呼ばれて何も進展しない……あれって意味あった?

フリーランスをやっていると、「一度お話を聞かせてください」という打ち合わせがあります。

もちろん、本当に仕事につながることもあります。

しかし、何度も打ち合わせをして、企画を聞いて、提案をして、見積もりを出して……結局何も進まない。

そんなことも、というか、そんなことの方が多いです。

若い頃は、「せっかく声をかけてもらったのだから」と丁寧に対応していました。

でも、今ならもう少し早い段階で見極めます。

「今回の予算はどのくらいなのか」
「決裁者は誰なのか」
「いつ頃のスタートを考えているのか」
「今回、具体的に何を決めたいのか」
「そもそも打ち合わせは対面じゃなくてリモートで良くないですか?」

こうしたことを最初に確認する。

これだけでも、かなり無駄な打ち合わせは減らせます。

営業では、「断られること」ばかりを恐れてはだめです。

進まない案件に時間を使い続けることも、立派な損失です。

順境の時に先手を打ち続けられなかった

仕事が絶好調のときほど、「この状態がずっと続く」と思ってしまいます。

仕事がある。売上もある。忙しい。
・・・だから営業をしなくなる。

しかし、営業をしなくなった状態で仕事が途切れると、そこから慌てて営業を始めることになります。これだとかなり苦しいっす。

本来なら、仕事が十分あるときこそ、

「次の仕事はどうするか」
「別の収入源を作れないか」
「新しい顧客を開拓できないか」
「このクライアント以外にも仕事の柱を作れないか」

と考えておくべきでした。

営業は、仕事がなくなってから始めるものではなく、仕事があるときにやっておくもの。

これは20年目になってかなり強く感じます。

案件獲得後にクライアントの担当がモンスターで案件が炎上した(営業時に見極められなかったのか?)

これは相当に切実で難しい問題です。

営業段階では普通だった担当者が、プロジェクト開始後に豹変することもあります。

あるいは、担当者自身は普通でも、社内の上司や別部署が途中から口を出してきて、話がまったく変わってしまうこともあります。

つまり、営業時点ですべてを見抜くことはできません。

ここは「もっと見る目があれば防げた」と簡単には言えないところです。

ただ、それでも事前に確認できることはあります。

・誰が意思決定者なのか。
・修正指示は誰から来るのか。
・社内に何人くらい関係者がいるのか。
・過去に外注した経験があるのか。
・制作物について、どこまで具体的なイメージがあるのか。

こうしたことを確認しておけば、ある程度のリスクは見えてきます。

未来を完璧に予測することはできませんけど予測できないリスクを少しでも減らしておくこと。

お金をいかに稼ぐかよりも、じぶんはそっちの方がはるかに重要だと気づきました。

モンスターとの遭遇を警戒するがあまり、良い案件も見逃してきた

一方で、これとは逆の失敗もあります。

モンスタークライアントとの経験を重ねると、今度は「怪しい案件は全部避けよう」となってしまいます。

すると、今度は普通に良いクライアントまで疑ってしまう・・・これはこれで問題です。

世の中には、単純にコミュニケーションが苦手な人もいます。
返信が遅い人もいます。
要求が細かい人もいます。

しかし、それだけで「危険な客」と判断してしまうのはいささか早い。

重要なのは、一つの特徴だけで判断するのではなく、複数の情報を見ることです。

話を聞いてくれるか。約束を守るか。お金の話を曖昧にしないか。こちらの専門性を尊重するか。問題が起きたときに話し合えるか。

人を見る「目利き」も経験によって少しずつ養われていくものなのだと思います。

あとは絶対に短期間では見極められないので、小さく始め何かあったときにクローズする方法を練っておくこと。これにつきるかなと。

正論を言えば意見が通ると考えていたのでむしろこじれた(人は感情で動く)

若い頃の自分は、かなり「正論」に頼っていました。

「これは契約上こうなっています」
「一般的にはこうです」
「技術的にはこうするのが正しいです」

正しいことを説明すれば、相手も納得すると思っていたわけです。

ところが、人間はそんなに単純ではありません。

正論であっても、言われ方が気に入らなければ反発する。

正しい説明でも、相手の面子を潰せばこじれる。

逆に、少し言葉を選んで相手の気持ちを汲んであげるだけで、同じ内容でもすんなり通る。
もちろん、何でも相手に合わせればいいわけではありません。
むしろ、譲ってはいけないところでは毅然とする必要はあります。

ただ、「正しいことを言えば相手は動く」という考え方はマジで捨てたほうがいい。

営業も商売も、結局は人間同士のやり取りです。

苦い教訓から得た教訓……フリーランスの営業術

ここまでの話を踏まえて、20年の経験から現在の自分が考える「フリーランスの営業術」をまとめてみます。

1.見積もりミスを減らすテクニック……値段で仕事を取るな、シンプルに値段を高くしろ

一番分かりやすいのは、安くして仕事を取ろうとしないことです。

安くすれば受注率は上がるかもしれません。

しかし、それは「良い営業」とは限りません。

安く受注した仕事を大量に抱えれば、忙しいのに儲からないという最悪の状態になります。

さらに、安い金額で受けた仕事ほど、ちょっとした追加作業が大きなストレスになります。

だったら、最初から適正な金額を提示する。

「この仕事を責任を持ってやるなら、このくらい必要です」という金額を出す。

それで折り合わなければ、その仕事とは縁がなかったということです。

フリーランスにとって大切なのは、受注率を最大化することではありません。

利益と時間と精神的負担のバランスを取ることです。

あと、絶対に想定外の隠れ工数があります・・・これじゃ割りに合わないという風に、経験上絶対になります。

あとシンプルに価格を限界まで叩いてくる顧客は、「良いお客さん」では無いことがほとんどです。

2.新規顧客の開拓は、待ちではなく自ら良客を探すべし

待ちのスタイルでは、こちらが求めている「良いお客さん」と遭遇することはできません。

「自分はどんな会社と仕事をしたいのか」
「どんな案件なら自分の能力を活かせるのか」
を先に考える。

そして、その条件に合う相手を探す。

これが本来の新規開拓なのだと思います。

営業というと、「自分を売り込む」イメージがあります。

しかし、20年やってきて感じるのは、「自分と相性のいい相手を探す活動」と考えたほうがいいということです。

3.モンスタークライアントは徹底的に避けるべし

仕事がないときほど、これは難しくなります。

「多少嫌な相手でも仕事があるなら……」と考えてしまうからです。

こういうときほど、モンスタークライアントとの遭遇するリスクが上がります。

断言します。

モンスタークライアントと仕事をするなら仕事が無い方が1万倍マシです。

モンスタークライアントとの仕事はお金にならないどころか金銭的な損失をもたらすほか、こちらの健康・時間・尊厳も奪われます。

投資の戦略に少し似ています。
儲ける事ばかりに目をくらまさられずに、退場を避けましょう(モンスターを徹底的に避けましょう)。

4.例えこじれるかもしれなくても自分の主張ははっきりとすべし

「嫌われたくない」という気持ちは、営業においてかなり厄介です。

相手の要求に何でも合わせていると、一見すると関係は良好に見えます。

しかし、少しずつ無理が積み重なっていく。

そして最後には、自分のほうが疲弊します。

だからこそ、
「これはできません」
「ここから先は追加料金になります」
「この方法では対応できません」
ということを、必要なときにはきちんと伝える。

その結果、相手が離れていくなら、それはそれで仕方ありません。

長く付き合える相手というのは、こちらが何でも言うことを聞くから付き合ってくれる人ではなく、お互いに無理のない線を探せる人なのだと思います。

5.クローズのさせ方をはじめから想定すべし

仕事を始める前から、「この案件はどう終わるのか」を考えておくことも重要です。

納品条件は何なのか。
どこまで修正するのか。
誰が最終確認するのか。
いつまでに確認してもらうのか。
支払いはいつなのか。

ここを曖昧にすると、案件の最後になって揉めます。

特にWeb制作は、「完成」の定義が曖昧になりやすい仕事です。

だからこそ、最初に出口を決めておく。

営業というと「受注するまで」が営業だと思いがちですが、実際には「無事に仕事を終えるところまでが営業」なのだと思います。

6.接待はまったく必要なし……接待することでしか取れない案件はどうせすぐ終わる

これはかなり極端な意見ですが、20年やってきた今は、基本的に接待は必要ないと思っています。

もちろん、人付き合いとして食事をしたり、お酒を飲んだりすることまで否定するつもりはありません。

ただ、「接待しないと仕事をもらえない」という関係は、あまり健全ではありません。

接待をしなければ維持できない仕事なら、接待をやめた瞬間に終わる可能性があります。

それなら、その時間とお金を、もっと別のところに使ったほうがいい。

仕事そのものの価値や、人間としての信頼関係によって続く取引を増やしたほうが、長期的には楽です。

あとここだけの話、キャバクラに行くという行為が、じぶんにとって人生の無駄以外の何物でもありません。

7.いくら仕事が絶好調でも仕事を詰め込みすぎない

フリーランスの恐ろしいところは、仕事が好調になると自分で仕事を増やせてしまうことです。

「この仕事もできそう」「この仕事も受けよう」と、どんどん詰め込めてしまう。

その結果、忙しさのピークで新しい案件が入り、断れずにさらに詰め込む。そしてどこかで破綻する。

20年やってきたからこそ、今は「仕事を詰め込まないこと」も重要な営業戦略だと思っています。

仕事を断ることは、売上を失うことでもあります。

しかし、余白を残すことで、人生において何回かしかない超絶ありがたいチャンス案件が来たときに受けられる。

これはかなり大きなメリットです。

8.好況時に新規ビジネス・新規顧客・新規案件の開拓をすべし

仕事がないときに新しいことを始めるのは、精神的にかなり難しいものです。
焦っているからです。

「早く売上を作らなければ」という気持ちが強くなる。

そうすると、目の前の仕事ばかり追いかけるようになります。
だからこそ、余裕があるときに次の柱を作っておく。

・新しいサービスを考える。
・新しい顧客を探す。
・ブログを書く。
・SNSで情報発信する。
・別の仕事を試してみる。

要は仕事があるときに次の仕事のための種を蒔く。

これはフリーランスを長く続けるうえで、かなり重要だと思います。

9.仕事が無い時ほど、焦って仕事を取りにいかない方が良い

一見すると、8.と矛盾しているように見えるかもしれません。
しかし、これは別の話です。

仕事がないときに「焦って何でもいいから受ける」のは避けたほうがいい。

焦っていると、普段なら断るような条件でも受けてしまいます。

・安い仕事
・条件の悪い仕事
・相性の悪そうな仕事
・モンスタークライアントからの仕事

そして、その仕事で時間を使い切ってしまい、本当に欲しかった仕事を受けられなくなる。

仕事がないときほど、冷静に営業する。

必要なら、一時的に収入を取りに行くのではなく、営業資料を整えたり、既存顧客に連絡したり、発信を作ったり、次の仕事につながる活動をする。

「仕事がない=今すぐ何かを受注しなければならない」ではありません。

10.既存顧客への提案での案件獲得がもっともリスクのない受託ビジネス

新規顧客と既存顧客では、営業コストがまったく違います。

新規顧客の場合、相手がどんな会社なのか、どんな人なのか、どんな仕事の進め方をするのか、一から確認しなければなりません。

一方、既存顧客なら、すでに信頼関係があります。

だからこそ、「そういえば、このサイトのここを改善したほうがいいと思います」「こういうサービスも作れます」という提案がしやすい。

しかも、相手の事情をある程度知っているので、見積もりの精度も上がります。

新規開拓ばかりに目を向けるのではなく、すでに信用を得ている顧客との関係を深める。

これはフリーランスの受託ビジネスにおいて、非常に合理的な営業だと思います。

11.新規顧客は簡単に信用するな、いきなり大きく受けずにとにかく小さく始めること

新規顧客との仕事では、最初から大きな案件を受けない。これも重要だと思います。

営業時点では、相手がどんな人なのか完全には分かりません。
だったら、小さな仕事を一度やってみる。

そこで、
「約束を守るか」
「支払いはきちんとしているか」
「コミュニケーションは成立するか」
「こちらの話を聞いてくれるか」
を確認する。

そして、お互いに問題がなければ徐々に仕事を大きくしていく。
これはクライアント側から見ても同じでしょう。

いきなり大きな案件を任せるより、小さな仕事を通じて信頼を確認したほうが安全です。
営業とは、信用を一気に獲得することではなく、小さな取引を積み重ねて信用を作ることなのだと思います。

12.身体に多少無茶の利く若い年代で人生の勝負を決める

これは営業術というより、フリーランスとしての人生設計の話です。

20代、30代の頃は、多少無茶をしても回復できます。
・朝まで仕事をする
・大量の案件をこなす
・新しい技術を覚える
・営業に走り回る
・失敗してもやり直す
もちろん無理を推奨するわけではありませんが。
ただ、歳を重ねると、同じことをするのが難しくなります。

だからこそ、フリーランスはサラリーマンよりも若いうちは稼がなければなりません。
FIREできるかもしれないくらい若いうちに稼ぎきるんです。

すこしプロのスポーツ選手と似ているかもしれません。

13.素直に人を頼ったり、プライドを捨ててお願いをすることも立派な才能・営業術

これも、昔の自分に一番足りなかったもののひとつです。

「自分の力で何とかしたい」
「人に頼るのは格好悪い」
「営業するなら堂々としていなければならない」
そんな変なプライドがありました。

でも、仕事というのは一人では完結しません。

「この仕事、手伝ってもらえませんか」
「誰か紹介してもらえませんか」
「もし仕事があったら声をかけてもらえるとうれしいです」
こういうことを素直に言える人は強い。

お願いすることは、必ずしも弱さではありません。

むしろ、「自分一人ではできない」という現実を受け入れて、人との関係を使って前に進む能力です。

これも立派な営業力なのだと思います。

14.不誠実にお金儲けしてもすぐに躓く……誠実な人と仕事をして、自らも誠実であること

最後は、かなり精神論になってしまいます。

しかし、20年やってきたからこそ、これは意外と馬鹿にできないと思っています。

短期的には、相手をうまく丸め込んだり、必要以上に売り込んだり、こちらに都合のいい条件を押しつけたりしたほうが儲かることもあるでしょう。

でも、長く仕事をしていると、結局は評判や信用が積み重なっていきます。

逆に、不誠実な仕事を続けていると、どこかで人間関係が壊れたり、取引が終わったりします。

だからこそ、自分も誠実であること。そして、誠実な人と仕事をすること。

これはきれいごとのようですが、20年という長い期間で考えると、かなり実利的な戦略でもあります。

まとめ

20年近くフリーランスをやってきて、今さらながら「営業って大事だったんだな」と思っています。

ただし、ここでいう営業は、昔ながらの「電話をかけまくる」「名刺を配りまくる」「飲みに連れて行く」といった営業だけではありません。

誰と仕事をするのか。誰とは仕事をしないのか。いくらで仕事を受けるのか。どこまで仕事をするのか。
既存のお客さんに何を提案するのか。新しいお客さんをどう探すのか。そして、仕事をどう終わらせるのか。

これら全部が、フリーランスにとっての営業なのだと思います。

特に強く感じるのは、「仕事を取る能力」と「良い仕事を選ぶ能力」は別物だということです。

仕事がたくさん取れる人が、必ずしも幸せに働けるとは限りません。

むしろ、年齢を重ねるほど、「どれだけ仕事を取るか」よりも、「どんな仕事を、どんな人と、どんな条件でやるか」のほうが重要になってきます。

若い頃の自分は、とにかく仕事が欲しかった。だから、仕事を断ることが怖かった。見積もりを高くすることも怖かった。相手に意見することも怖かった。そして、仕事があると、それだけで安心してしまった。

でも20年経った今なら分かります。フリーランスに必要なのは、単に仕事を取る営業力ではありません。

自分にとって必要な仕事を選び、不必要な仕事を断り、良い顧客との関係を育て、長く仕事を続けられる環境を自分で作る力。

これこそが、フリーランスにとっての本当の営業力なのではないでしょうか。

もっと早く分かっていれば、ずいぶん楽に仕事ができたのになあ……と思うこともあります。

若いフリーランスの方には、じぶんと同じ轍を踏まずに、ぜひ幸せなフリーランスライフを送ってほしいと思います。

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この記事を書いた人

山崎岳史

東京都中野区のフリーランスでWeb制作を行っております。
Web制作会社から独立してから、13年が経ちます。

おもにマークアップやJavascriptのコーディング、Wordpressのカスタマイズなどフロント回りの開発が得意ですが、PHPとMySQLを連携させたシステム開発もよく行います。
ビジネス系メディアへの寄稿などライターとしても活動しています。

自分の最大の売りは、即レススキルと誠実さ(自分で言うなw)だと思います。

最近は、フリーランスや複業(複数の生業を持つ)という働き方の素晴らしさに気づき、この新しい時代の働き方の普及活動をしています。

このメディアでこの変化の早い世の中で、いかにすればフリーランスとして活躍していけるか有益な情報を発信していきます。

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