【ワーカーインタビュー】新卒入社で入った1部上場企業の倒産経験から独立までの道—株式会社キークエスト 代表取締役 青木 創士
インタビューアーの宮原です。
現在、独立をしていく方が増えておりますが、その中でも独立しすぐに結果に繋がっている方とそうでない方がいます。
今回は、ワーカーインタビューということで、
青木さんのインタビューをさせて頂きました。
青木さんは、もともとwebマーケティングの会社で働いていたところから、2018年3月にフリーランスとして独立し、すぐに2018年4月に法人化。現在はwebマーケティング会社の代表取締役としてフリーで活動されてらっしゃいます。
独立してみて、実際にどんな感じなのか?
生の声をお届けします!
(宮)————————なぜフリーランスになったんですか?
いきなり核心ですね!笑
これ、語ると長いんですけど、、、笑
新卒入社した会社が、1部上場のコンサルティングの会社だったのですが、リーマンショックで入社して1年で倒産するという現場を見てしまいました。その結果、毎日20時間、寝ずに残業代なく、出世欲で働いて、会社に貢献していたのに、新卒から2年目の年は、年収が100万円以上減らされるオファー提示がありました。笑
具体的には、新卒1年目の年収が410万円→2年目は、297万円の提示です。
残業代を1年目もらっていなくて、1年目の後半は四半期MVP候補にも入れてもらったぐらい努力をしてました。
それで、翌年は、年収を100万円以上下げると提示されたら、キレませんか?笑
その瞬間、会社での出世、会社のために働くことへの意味がわからなくなり、サラリーマン不信が芽生えました。笑
同時に自分が親から教わった、勉強して良い大学に入って、良い会社に就職するという社会の価値観は、もう通用しないものだと気付きました。
(宮)————————それは、いきなり、ハードな現実ですね、、、
そうなんです。笑
いきなり現実を見てしまいました。笑
これが23歳の時です。この時から独立願望が芽生えました。
純粋で素直な性格なので、会社大好き!、会社で働くの大好き!から、一瞬で、「会社員はダメだ!」みたいな人間に変貌しました。笑
そのあとは、23歳から別の会社で働きながら副業を色々していました。
ただ、23歳になるまで独立を考えたことなどなかったので、そういう人が、いきなり意気込んでビジネスをすると、社会経験もないし、勢いしかないし、カモネギとはこのことで、すぐに詐欺師に騙されます。
23歳の時の貯金80万円は全て騙されて消えました。笑
そこからは、お金なしに出来るビジネスで、不労所得を夢見て、ネットワークビジネスを4年間、本気でやっていた時期があります。最初の会社で毎日20時間働いていたので、不労所得への憧れがとても増していたんですよね。
それも寝る間を惜しんで本気で毎日取り組んでいました。
ただ、4年間頑張り続けましたが、これは自分には向いていないとある日、悟りました。
その瞬間一気に気力を失いました。それが27歳の後半の時です。
ただ、挫折と共に、それを諦めるということは、自分はずっと、地獄を見た会社員なんだなぁ〜!という気持ちになり、
27歳から31歳までは、現実を一度忘れたくて、人に会うのも嫌で、WEBマーケティングの会社に勤めながら、ずーっとオンラインRPGゲームにハマってました。
いわゆる廃人の引きこもりです。笑
そして、オンラインで自分のギルドという50人のチームを作り、そのチームを強くすることだけに、全エネルギーを注いでいました。笑
その結果、たくさん苦労して、自分が代表を務めるチームがそのゲームで日本一になる経験をしました。笑
↑初めて日本一になった時の自分のチームメンバーとの集合写真
ゲームで日本一になるプロセスを通じて、オンラインで、給料を払わずに人のやる気を引き出すことや、人が動く原動力とは何か?、そして理想のマネジメントとは何か?これを追求して学んでいました。
自分にとっては本当にこれが、結果として、良かったんです。
ゲームと聞くと、みんなバカにしますが、オンラインゲームのチームのマネジメントは、はっきり言って会社経営でのマネジメントより100倍シビアです。笑
これは、自分が今、会社経営をしているからわかります。笑
会社には、マネーモチベーションがあるし、生活が掛かっているからちょっと嫌なことがあったり、うまくいかないことがあっても、毎日みんな出社してきてくれますが、
ゲームはそうじゃない。笑
嫌な思いをさせたり、不満が出たら、ゲームをやめちゃうことや、翌日には自分のチームを抜けて、ライバルチームのエースになっていたりします。
そもそも、給料払わずに、人をやる気にさせて、同じ目標を夢見て、それこそ寝る間も惜しんで本気で一緒に頑張るという関係を、一度も会ったことがないオンライン上でチームで作りあげるんです。
そして、嫌な思いをさせないように、全力で仁義を通す。それを、10代~50代の年齢、価値観、職業、生き方、全てが違う一人一人に合わせて、50人に心を込めて接するんですよ。
頭禿げそうになりますよ。笑
つまり、心への配慮や気配りを常に考えます。
ただ、この経験があったことで、人のことを真剣に考えるようになりました。
これが本当に良かったです。20代は、サラリーマン不信からくる危機感と、独立の野心だけで燃えがっていた自分は、いかに人のことを考えず、自分のことばかりだったか?
それを痛感しました。
人の気持ちを深く考えることが出来るようになった結果、理想のチームをオンライン上で作ることが出来るようになりました。
いちいち指示をしなくても、お金払わなくても、メンバー一人一人が自分でどんどん考えて、同じ方向に向かって、どんどん強くなっていくんです。全員楽しんで、盛り上がって、大会で優勝したらみんなで泣いて感動して、これをオンラインで、年齢もバラバラなメンバーが一度も会ったことないのに、自然とやっているんです。
理想的じゃないですか?
そして、このノウハウをブログを作ってチーム運営に悩む方向けに発信を始めたんです。
そしたら、初日から数千アクセスあって、WEBのメディア運営って面白いな~!と思いました。
そこからは、ゲームをしつつ、会社に行きつつ、WEBメディアの運用に夢中になり、WEBメディアにアクセスを集めるために、ワードプレスでブログライティング、SNS対策、 SEO対策といろんなことを試しました。
ゲーマーなので、ハマった時の集中力はピカイチですので、これも寝る間を惜しんでやっていました。
そして、いろんなWEBメディアを立ち上げて、様々なノウハウを蓄積して行きました。
アクセスが集まったあとは、ブログから利益を出そうと、アフィリエイトをやってみたり、色々試行錯誤とチャレンジをしているうちに、アフィリエイトの月収が数十万円という単位になっていました。
ここまできたら、もともとWEBマーケティング会社で300社ぐらいはWEB集客をやってきたし、SEOもSNSもわかるし、アフィリエイト報酬もあるし、何よりオンラインゲームを通じて、人の動かし方を学んでいたので、きっとうまくいく!
と思って、再度独立を決意して、フリーランスになりました。
(宮)————————すごくユニークな経歴ですね!まさか元々はゲーマーさんだったとは思いませんでした。笑 でも、やっぱりちょっとしたことがきっかけで熱中していたことを極めるって、素晴らしいですね! ちなみに、ちょっとお聞きしたいんですが、フリーランスの後に、 なぜすぐに法人化をしたんですか?個人事業主から始める方の方が多そうですが。
そうですね。個人事業主の方が気楽ですし、個人事業主の方がお金の使い方は自由に出来ると思います。笑
法人化に関しては、フリーランスになると決めた直後に、メンターと呼ぶべき方との出会いがあり、その方のアドバイスがあって、法人化を早めにするべきだと決意し、法人化させました。
一般的には、売上が月100万円超えたら、法人化と言われたりしますが、私の場合は、売上が立つ前から、法人化すると決めてました。笑
その覚悟があったからか、独立1ヶ月目には、アフィリエイトとは別に30~40万円の利益が対法人からWEBマーケティングの仕事で発生していましたし、結果としてすぐに月100万円の売上は突破しまして、法人化して良かったと思います。
そして、法人は作ると分かりますが、会社設立の他に維持費が色々高い。笑
だからこそ、本気じゃないとやっていけない。ただ、本気だから、クライアントから信頼される。結果として、個人事業主より売上が上がる。
覚悟を決めるという部分でも大事かなと思います。
あとは、法人対個人の取引だと、金額が大きくなると、それは業務委託ではなくて、人件費として法人側は処理をしないといけなくなるので、人件費だと、給与を払うみたいな感じになるので、そこに税金が上乗せでかかるんです。だから、法人は法人にしか大きい単価の仕事を頼みにくいんですよね。
(宮)———————— そうなんですね!これは会社を経営している方にしかわからないことですね! 独立後の主な仕事内容はどんな感じなんですか?
主な仕事内容は、対法人へのWEB集客のコンサルティングの仕事が多いですね。最初は特に絞っていなかったので幅広く対応をしていました。クライアントによって、SEOのお手伝いしたり、SNSをお手伝いしたり、WEBメディアを立ち上げたり、LINE@活用をサポートしたり、それをトータルでサポートしたり、ほんと様々です。
ただ、最近は、自分と同じように30歳前後で、「会社員としての生き方に疑問や悩みを抱く人の力になりたい」「独立をする人に、WEB集客という武器を持って独立してほしい」という思いが強くなっていて、独立志向がある方向けのサービスを展開している企業のWEB周りのサポートを優先して引き受けています。
ウィズパラをお手伝いをさせていただいてるのも、そこが理由の1つですね。
(宮)———————— なるほど〜!独立してよかった点なんかも教えていただけませんか?
・会社に出社しなくて良いこと
・好きな時間に働けること
・決裁をいちいち上司にとる必要がないから、自分が面白いと思ったら、その日から取り組めること
・市場の変化や時代のニーズを感じて、すぐにサービスを改善できること
ですかね!
(宮)————————私も、そこは同感ですね!笑 独立して困った点はどうですか?
会社員と経営者は、法律も税金も全てルールが違うということを
理解するまでが苦労しました。
ルールが違うから、会社員よりも稼げる可能性があるわけです。
一方で守らないといけないことも増えます。
そこがわかるまでに苦労します。
あとは、独立すると、自分の強みが倍発揮されるんですけど、自分の弱みも倍強くなり、もともと決まった時間に決まったタスクをこなしたり、事務作業的なものが苦手なので、このあたりで、会計士の先生に怒られてます。笑
あとは、税金や、社会保険の仕組みなど、全く持って無知だったので、その辺りは苦労しました。
(宮)———————— ありがとうございます。確かに、税金とかそのあたりのルールがわからないですよね。ちなみに、突っ込んだことをお聞きしますが、独立して収入は上がりましたか?
笑
そこ気になりますよね。笑
役員報酬って、1年に1度しか変更できないのと、稼げようが、稼げまいが、必ず設定した役員報酬は支払いをしないといけなくて、仮に支払うお金がなかったとしても、設定した役員報酬に対して税金は、払われたものととして、税金が発生してしまうので、今年の年収は控え目に設定しています。
ですので、会社員時代と額面の年収はそんなに変わらないですね。
ただ、月の利益で見ると、桁が違うので、経費としてならたくさんお金を使えます。
会社員時代はこのルールがわかってるようでわかっていなかったのですが、会社の経営者は、会社の口座から自分の口座にお金を振り込めるのは、給料日のみで、最初に決めた役員報酬金額しか毎月自分の口座に入金できないので、200万円利益が出ようが、役員報酬分しか自由に使えません。
ただ、経費であれば、会社のお金として使えますので、カフェ代、食事、交通費など経費にできるものは全て経費にしますので、結果として使えるお金の金額は多くなっています。
(宮)————————突っ込んだことをそのまま教えてくださり、嬉しいです。多分みなさん気になることだと思いますので!笑 ちなみに、今後やりたいことはどんな感じになりますか?
今のアラサー世代は、リーマンショックを経験したり、年金が減らされることが決まっていたり、退職金制度がなかったり、明らかに自分たちの親世代の価値観と生き方が通用しづらい時代になってしまっていることを、社会人になってから知った世代です。
だからこそ、自分がたくさん苦しんだように、なんとかしたいけど、どうしたら良いかわからない。そんな人が多いと思うので、そういう人たちに、WEBでの集客を自分で出来るようにするオンラインスクール事業を展開していきたいと思っています。
だいたい、フリーランスになりたいけど、ならない人は、食べていけるか不安であって、食べていけるかどうかは、集客ができるかどうかということです。
WEBで自由に集客ができるノウハウとマーケティング力があれば、独立して食えないということはないですし、事業を展開するときも、集客の仕方がわかっている、マーケティング目線を理解しての事業を作れますので、独立したい人にとっての登竜門的なスクール事業を展開したいと思って準備しています。
(宮)————————確かに、私も独立してフリーランスになる時に、集客をし続けられるかが不安だったので、そういう事業は価値がありますね〜! この話しでもう少しお聞きしたいのですが、フリーランスになってうまくいく人ってどんな方だと思いますか?
柔軟性があって、素直で新しいことをどんどん取り組める人。
そして、誠意がある人ですかね。
フリーランスになって稼げない人は、デザイナーや、ライターに多いんですが、大半の方が、デザインしかできない、WEBサイトコーディングしかできない、ブログライティングしかできない。
こうゆう人です。
逆に、稼げる人は、WEBサイトデザインも出来るし、SEO対策もわかっているし、記事もかける。SNS対策もわかる。インフルエンサーもできる、アフィリエイトも出来る。
こうゆう人は強いですね。
基本的に、仕事っていうのは、複合的なので、単一の仕事なんてものはなくて、集客をすることがゴールなら、サイト作って終わりじゃなくて、SEOもSNSも広告も必要で、記事もたくさん作る必要があって、集めたアクセスを売上に変えるための工夫やセールスライティングが必要で、、、、
という感じで、複合的です。
幅を持っている人は、あらゆる複合的な仕事をまるっと引き受けることができます。
まるっと引き受けるから、仕事の単価が上がります。
1つのことしかできない職人みたいな人だと、幅がないし、
他にもできる人がいるので、価格競争に巻き込まれて、単価が落ちます。
ランサーズやクラウドワークスだけで、一生懸命を仕事を取っている人などは、その典型的なパターンにはまってしまっていますね。
だから、ランサーズのみで頑張っている人は、稼げません。
そのため、
複合的に仕事を取るためには、新しいことへのチャレンジ意識と柔軟性がないといけないと思います。
どんどんやったことないことに取り組んでいく勇気と意欲と柔軟性がある方は、出来ることの幅を広がるスピードが段違いなので、結果として、幅広い仕事に対応できるし、応用ができるし、機転が利きます。
クライアントからもらった仕事をこなして、成果が出なかった時に、
「すいません」で終わる人と、「次はこうしてみましょう!」と言える人では、継続率が違う。
特に、自分みたいなWEB集客周りの仕事だと、すぐにうまくいかないことの方が多くて、10個対策をして、1~2個うまくハマって集客が行くかどうかみたいな世界なので、うまくいかない時のクライアントとの接し方や姿勢みたいものが大事だと思います。
そのためには、いろんな手段に対応できるだけの柔軟性と幅を持っている必要があります。そして、誠意があるかどうかですかね。
うまくいかなった時に、それを許容してもらえるかどうかは、誠実な姿勢があるかどうかだと思います。
こういう方は、フリーランスになった時に、稼げるし、長くやっていけるタイプだと思います。
逆に自分が仕事をお願いしたいタイプでもあります。
(宮)————————なるほどですね〜!私も、そういう方にお願いしたいですね!笑 本当に、今日は、いろいろ話してくださり、とても参考になりました!ありがとうございました!