フリーランスで独立後に法人化するべきタイミングと目安は何か?

複業ナレッジ・ノウハウ

フリーランスと聞くと「なんでも1人で仕事をこなさなくてはならない」「自分の力だけで稼ぐ」といったイメージがあるでしょう。

また、個人事業主として働いている人、というイメージがあるのも確かです。しかしながら、実はフリーランスが「法人化」して活動をする選択肢もあるのです。

今回は、フリーランスとして独立をされた方、独立する予定の方にぜひ知っておいてほしい「法人化」にするべきタイミングや、メリット・デメリットなどをお伝えしますので、ぜひご参考ください。

フリーランスが法人化するメリットとは?

まず1つ目の法人化メリットは「個人事業主より信用がアップする可能性が高い」ということです。信用がアップするというのは漠然としており、そもそもフリーランスとして活躍する業種によるのですが、信用が特に重要な業界で働く場合は、目には見えにくいですが法人化のメリットは大きいと言えます。

2つ目は「税務上有利になる」ことです。高収入なフリーランスが対象ですが、収入が上がれば上がるほど所得に対して税金の割合が高くなる「累進課税方式」と比較して、法人に課税される法人税はほぼ一律です。そのため、高収入なフリーランスの方は、所得税よりも法人税を適応させた方が高い節税効果に期待ができると言えます。

3つ目は「最大で2年間、消費税が免除される」ことです。個人事業主も法人も2年前の売上が1000万円以下である場合は、消費税が免除されます。例えば、前年度以前の売上が存在しない起業したての方は、2年間消費税が免除されます。そのため、最初の2年間は個人事業、その後に法人化する、という流れで進められれば、消費税面で有利になると言えます。

4つ目は「仕事を依頼する側のマイナンバー管理義務がなくなる」ことです。このメリットは、仕事依頼する会社側にあるのですが、そもそも企業にはフリーランス(個人事業主)に一定額以上の給与を支払う場合「支払調書」を税務署に提出しなければならないという仕組みがあります。また現在では、この支払調書にマイナンバーを記載する義務が課せられています。会社側からすると正直面倒な業務です。そのため、フリーランサーが法人化していれば、このマイナンバー管理の手間は無くなるため、より円滑にお仕事を進められる可能性が高まると言えます。

では、フリーランスが法人化するデメリットは?

ここまでは、法人化するメリットをお伝えしてきましたが、ここでは「デメリット」についてお伝えしていきます。

まず1つ目の法人化デメリットは「会社の設立費用が発生する」ということです。結論から言うと、株式会社であれば25万円程度、合同会社であれば10万円程度です。また、登記するために法務局へ提出しに行ったりする時間も要するため、費用と手間がかかることは覚えておいた方が良いでしょう。

2つ目のデメリットは「税理士への報酬が発生する」ことです。個人事業主の税務申告はそれほど複雑ではないですが、法人はそうはいきません。そのため、税務申告を税理士に依頼するケースが多く、その費用は年間で約20〜30万円ほどです。また、決算書の作成を含めるともう少し高くなるケースが多いです。

3つ目のデメリットは「社会保険に強制加入する必要がある」ことです。法人の場合、社会保険は従業員と会社が折半すると言う仕組みがありますが、設立した法人に自分ひとりしか所属していない場合は、両方を自分で払わなければなりません。また、社会保険料は、報酬や年齢、会社の場所などによっても異なりますので、事前に情報収集をしておくことをオススメします。

フリーランスが法人化するべきタイミングや目安は?

ここまでくると「じゃあいつ頃に法人化するべきなの?」と疑問がでてきますよね。ここでは、そんな悩みを解決へと導くための情報をお届けいたします。

1つ目のポイントは「利益が500万円を超えたとき」です。
前述した通り、個人事業主は累進課税方式が適応される一方で、法人の場合は一律された法人税が適応されます。この時、実際に支払う税金額が逆転するのが利益約500万円なのです。場合によってはこの限りではないので、ご自身の報酬額を一度確認して税額を算出してみると良いでしょう。

2つ目のポイントは「売上1000万円を超えるかどうか」です。
前述した、2年間の消費税に関することですが、法人化した際に売上が1000万円を超えていると、消費税は通常通りに課税されます。こちらも合わせて確認しておきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?フリーランスの方が法人化するべきか否かは、それぞれの職種や報酬などによって異なることがお分りいただけたかと思います。ぜひ一度、ご自身の状況を整理してみて、フリーランスとしてベストな働き方を見つけてください!

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