2022.08.08
こんなクライアントは嫌だ・・・実際にいたモンスタークライアントたち
100の生業を持つ現代版百姓を目指す、破天荒フリーランスの山崎レモンサワーです。
複業メディア「ウィズパラ」では、サラリーマンの方、学生の方、フリーランスの方、問わず、『複業』という、これからの時代の新しい働き方を実現するために必要な知識・ノウハウを発信していきます。
じぶんがこれまでフリーランスや複業にまつわる数々の記事を執筆してきた中で、もっとも反響が大きいテーマが招かれざる客(モンスタークライアント)関連の情報になります。
フリーランスとして14年間も活動しているとさまざまなクライアントさんと遭遇する訳でして・・・
基本は良いクライアントさんばかりなのですが、ある一定の割合で招かれざるお客さん(モンスターなクライアント)にぶち当たってしまうものです。
今日は、実際に会ったクラインアントさんで、マジで勘弁願いたい・・・そんな実際にいたクライアントの話しをしていきたいと思います。
こんなクライアントは嫌だ(大喜利ではなく本当にいたクライアントです)
最終的にお金を払ってくれない
これまで、何百というクライアントとお仕事をさせて頂きましたが、ある一定の割合で作業の報酬を払ってくれなかったクライアントがいます。
体感的には10人クライアントがいたら、1人くらいは支払ってくれないクライアントがいたなぁという感じです。(結構多いですよね。)
理由はさまざまです。
事業が苦しくなってお金が無い・・・
連絡を取れなくなって逃げられる・・・
理不尽なクレームを言い出し納品を拒否・・・
などなどです。
こちらが誠心誠意対応して、しっかりと成果物を納品しても、この手の状況はやってくると思っていた方がいいでしょう。
無条件に掛け売りで商売するのは危険といえますね。
信頼できるクライアントと確信できるまでは手付金をお願いしたり、大きな金額の取引を避けるなどのリスクヘッジが必要という事でしょう。
音信不通・・・連絡が取れなくなる
クライアントがある程度、大きな企業であれば、いきなり連絡が取れなくなるというのはあまり考えにくいですが、クライアントが個人であったり、遠方で対面でのやりとりがない小規模事業者であったりする場合、いきなり音信不通になり連絡が取れなくなることがたまにあります。
不慮の事故や事件、災害にまきこまれてやむなく連絡が取れなくなる場合など不可抗力な場合はいたしかたなしですが・・・・
なかには、お金を払うのが嫌になったり、約束を履行できなかったりした際に、意図的に連絡手段を遮断し、逃げてしまうという悪質なクライアントも存在しています。
無限修正地獄
これは受託契約の条件によってある程度防げる問題ではあるのですが・・・・
クライアントによっては、無制限に要望を出し、すべてに応じてもらってはじめて納品完了という無茶苦茶な感覚のクライアントもいます。
要件や仕様が明文化しやすいプログラミングによるシステム開発案件であれば、あらかじめ提示された要件や仕様にない修正については、明確に拒否できますが、デザイン系の案件の場合、クライアントの主観・好みと少し違うというあやふやな基準で、エンドレスに修正の指示を繰り返すクライアントがいます。
もちろん常識の範囲内であれば、クライアントの修正依頼に応じるものですが・・・
常軌を逸するくらいエンドレスに修正依頼を出してくる場合は、炎上必至です。
工数的には提示した見積り金額の作業の4倍~5倍くらいの作業量に膨れ上がってしまった案件もあります。
修正は何回まで・・・というように明確に受託契約書に記載しておいたり、打ち合わせ時に何度も説明して、理解していただいた上で依頼を請けるなどの防御策が必要になります。
案件途中でのやっぱり要らなくなったと言われる
案件途中でのやっぱり要らなくなったと言われることも、かなりあるあるの事例です。
もちろん、すでに正式に発注してもらって作ってしまっている以上、お金は払ってもらうのが筋なのはもちろんなのですが、それをつっぱねる悪質なクライアントさんもいます。
正式に発注をもらったあとに正当な理由なく一方的にいらなくなったと言われれば契約違反なので、裁判などをすれば言い分が認められて、回収できる可能性はありますが・・・
それはそれで多くの労力と時間を消耗した挙句、それでも向こうに支払を拒否されたら、どんどんダメージが広がって最終的には泣き寝入りという顛末も容易に想像できます。
仕様の大幅追加/変更を要求される
案件途中での仕様の追加/変更を要求されるのも、フリーランスあるあるです。
案件途中での仕様の追加/変更の要望が出る事自体はある程度は致し方無いと思いますが、その際は再見積もりが必要になることをクライアントに理解していただく必要があります。
はじめに提示された要件に対して見積りをしたわけですから、その後、仕様や要件に変更が生じれば再見積もり/追加見積が必要になるのは当たり前のことです。
このあたりの理解がクライアントに無いと、のちのち揉める要因となりますので、じぜんに細かな説明が必須です。
キレる・・脅迫まがい
まぁ、これはフリーランスのクライアントというか、普段生活している中での人間関係の中においても、論外です。
・・・たまにいますよね。
キレたり、脅迫まがいの強い口調で要求を通そうとしたり・・・。
残念ながら、一定の割合でこの手の手合いはいるものです。
この手の人だなぁと感じたら、すかさず距離をとって仕事は絶対にひきうけるべきではありません。
投資詐欺(ポンジスキーム)への勧誘
今世の中を騒がせている投資詐欺の罠にはめようとしてくる輩もいます。
これは論外中の論外、犯罪行為ですしね。
それでも過去のクライアントの中に、実際にいました。
投資詐欺まがいの勧誘をしてきたのです。
新規のクライアントではなく、それなりに付き合いのあるクライアントだったので、非常に面食らったのを覚えています。
もちろん、その時点で、連絡を絶ち一切の付き合いをやめました。
そんなクライアントを見極めるコツ
そんな招かれざるクライアントと仕事になるのは、絶対に避けなければなりません。
仕事になってしまうと、ストレスが半端ないばかりではなく、時間・お金・健康へのダメージが計り知れないからです。
では、どうやってそのようなモンスタークライアントを見極めて、避ける事ができるのでしょうか?
そもそも初見で見抜くのは難しい
結論から言うと、ぶっちゃけ、初見の打ち合わせで見極めるのは難しいです。
初回の打ち合わせから、あきらかに常識にかけたふるまいをしてくるクライアントもいますが、これまで炎上した案件のクライアントは初回の打ち合わせでは、どちらかというと好印象で案件を勧めるうちに本性が垣間見えてきたというのが多いです。
なので、そもそも初見でモンスタークライアントを見極めるのはまず無理だという前提で対策を練りましょう。
ちなみに、初見どころか数か月・数年来の付き合いでも、なかなか見抜けず、とあるきっかけで豹変するなんてこともザラです。
自分の違和感はだいたい合っている
モンスタークライアントだと確信を持った時には、時すでに遅しということが多いです。
受託契約を交わし制作工程の中で、相手の理不尽さは苛烈を極め、案件がとん挫してしまう・・・。
初見で見極めるのは難しいが、実際に仕事に移行してからモンスター判定しても、時すでに遅し・・・。
少しでもそんな機会を減らすためには、自分が感じる些細な違和感を大事にしましょう。
相手が妙に調子が良かったり、逆に言葉尻に作り手に対するリスペクトが感じられなかったり・・・多少でも違和感を感じたら、その違和感はたぶん合っています。
相手が信頼に足る相手だと確信できるまでは、大きな仕事を請けない事が大切になります。
良さそうな人でも信用しすぎない
詐欺師でもそうですが、基本的に人を騙したり、人に平気な顔して不誠実な対応をできる人は、付き合いが浅い段階ではとても社交的で良い人に見えるものです。
この人、良い人だなぁと思ってからも、100%信用しすぎない・・・これが重要です。
この人なら大丈夫そうだなと思っても、自分が定めたモンスタークライアント対策のポリシー・マイルールは崩さない・・・これが重要です。
金銭的に余裕を持つ
金銭的に余裕の無い状態では、目の前の仕事欲しさに、ついつい悪い判断をくだしがちです。
自分も駆け出しのころは、今より金銭的な余裕がなく、その上、稼ぎたい欲も旺盛でしたから、ついつい、クライアントがどんなひととなりをしていて、信用に足る相手なのかをじっくり見極めるという大事な工程をサボり、二つ返事でひきうけたところ・・・じつは地雷だったということが何回もありました。
金銭的な余裕を持つと、目の前のニンジンに飛びつかずに、冷静に判断ができるようになります。
目の前の仕事を取るよりも、地雷を引かない事の方がはるかに重要なわけですから、まずはある程度の金銭的な余裕を確保し、欲に駆られて軽率な判断をしないようにしましょう。
モンスタークライアントたちから学んだこと
数々のモンスタークライアントとの遭遇で、精神的にも金銭的にも大きなダメージを被りましたが、じぶんは前向きに勉強代だったと割り切れています。
過去の苦い経験から、多くのことを学び、今現在では、ほとんどモンスターと呼べるようなクライアントと遠ざかることができました。
招かれざるモンスタークライアントと遠ざかるには下記のルールと心掛けが大切になります。
クライアントとの対等で良好な関係はお金よりはるかに大事
しごとだけではなく、人生の幸福度を上げるには、良好な人間関係の構築です。
ハーバード大が75年もの追跡調査で「人間の幸福と健康」に関する調査を行った結果、人間の幸福度をを高めるたった1つの方法は、良好な人間関係を構築するというものでした。
そのようなエビデンスもあるわけですから、お金なんかのために自分の健康と幸福度を犠牲にする必要は無いわけです。
まずはそのことを肝に銘じ、クライアントは対等で良好な関係を築けるかという基準で選ぶようにしましょう。
新規の案件は極力小さくはじめる
さきほど、初見の打ち合わせでは、相手がモンスタークライアントからどうか見極める事は、ほぼ無理だと申し上げました。
しかし、何か月・何年と打ち合わせを繰り返すまで仕事を請けないでいたら、良いクライアントまで逃してしまいます。
そのため、新規のクライアントに限り、大きな規模の仕事を請けないというルールを作ります。
新規のクライアントは、ごくごく小さく分割したお試し仕事、Webの受託であれば、トップページのみ制作という風にあえて規模を限定して仕事をひき受け、きちんと納品・報酬の振り込みまで一連の仕事が完遂するかを見極めます。
仮にトップページのみの制作案件で相手がモンスターだった場合も、ダメージを最小限におさえる事ができます。
そしてある程度相手を見極めることが出来てから、次の段階の仕事を引き受けるわけです。
ヤバいクライアントでも戦わない
じぶんは万が一、しごとになったクライアントが、ごりごりのモンスタークライアントで案件が炎上したとしても、極力、戦わない事にしています。
泣き寝入りや、理不尽を受け入れるのとは違います。
ボーダーラインを引き、受け入れられないことには、毅然と冷静に「No」と言い、あくまでも冷静にそのクライアントと幕引きまで持っていくのです。
じぶんが怒りや恨みに飲み込まれて、相手と感情的なバトルに発展しても、待ち受ける顛末はお互い悲惨なものです。
信頼関係のある業者の紹介案件のみ請ける
最近は、そもそもまったくの新規のクライアントからの仕事はあまりひき受けないようにしています。
引き受けるケースとしては、長年、付き合いがある信頼関係バッチリのクライアント経由の仕事です。
この場合、モンスタークライアントの可能性は限りなく小さくなりますし、信頼関係のあるクライアントも案件に絡めてしまえば、ほぼ安心できる仕事で間違いないからです。
それでもモンスタークライアントに遭遇し炎上してしまったら・・・
モンスタークライアントに明らかに常軌を逸した対応をされ、本格的に無理だと思ったら案件途中でも弁護士や下記の救済機関のような第三者に相談しましょう。
また、同業フリーランスのコミュニティなどで、勇気を持って相談すると道が開ける事もあるので、必ず自分ひとりで悩んだりせずに、周囲の力に頼ってみましょう。
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この記事を書いた人
山崎岳史
東京都中野区のフリーランスでWeb制作を行っております。
Web制作会社から独立してから、13年が経ちます。
おもにマークアップやJavascriptのコーディング、Wordpressのカスタマイズなどフロント回りの開発が得意ですが、PHPとMySQLを連携させたシステム開発もよく行います。
ビジネス系メディアへの寄稿などライターとしても活動しています。
自分の最大の売りは、即レススキルと誠実さ(自分で言うなw)だと思います。
最近は、フリーランスや複業(複数の生業を持つ)という働き方の素晴らしさに気づき、この新しい時代の働き方の普及活動をしています。
このメディアでこの変化の早い世の中で、いかにすればフリーランスとして活躍していけるか有益な情報を発信していきます。
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