
会社員が複業家になるために知っておきたい3つのこと
自分の能力を活かして活躍の場を広げる「複業」。フリーランスと同義として考えられるケースもありますが、複業は、本業をやめてフリーとして働くことだけのことを指しているわけではありません。「もっと好きなことや得意なことを活かしたい」「もっと経済的に自立をしたい」など、さまざまな理由やきっかけで複業を選択する人がいます。
今回は、これからの自身の働き方を見直したいと悩まれている方に向けて「会社員が複業家になるために知っておきたい3つのこと」をお話しします。
いずれも、会社員で本業を1つだけにしている今だからこそ知っておいてもらいたい内容ですので、ぜひ参考にしてみてください。
複業家になるためには”この3つ”が基本
その①:自分のスキルを知り、切り分けること
まずは、自分のスキルは何なのかを知ることから始めてください。その後は、スキルの切り分けを行います。スキルとは大きく分けて2つあると言われています。
1つは、履歴書に書けるような数値で、誰にでもわかりやすいスキルです。マーケティング3年、人事3年や、営業統括リーダー1年といった感じです。もう1つは、履歴書では伝わりづらいコミュニケーション力や課題発見力などといったヒューマンスキルです。
組織では、必ずと言っていいほど後者のスキルが必要であり、かつ求められています。どんな組織のメンバーと相性がいいのか、どんなプロジェクトの場合にパフォーマンスを発揮しやすいのかなど、状況別で自分の強みを分析する事が大切です。
もちろん、この分析が具体的であればあるほど、あなた自身の本質的なスキルが見えやすくなるため、あらゆる人や組織、そして場面から求められやすくなるといえます。
その②:「会社員から脱却すれば全てがうまくいく」という考え方に気をつける
1つの本業だけで働いている方は、その環境から脱却すれば、時間的にも経済的にもうまくいくはずだ、と思い込んでいる方がいます。しかし、これは複業を行う上では危険な考え方です。
その①でお伝えした通り、本業以外のことにも自分のスキルを最大限に発揮するためには、今以上の「時間管理」「タスク管理」を徹底する必要があります。そのため、人によっては今以上に自分をマネジメントする力をつけておく必要があるとも言えます。
今やっておくべき具体的なこととは?
そこで、今やっておくべきことのひとつとして伝えられることは、「働き方ルール」を作ること。「いつ・どこで・どのくらいの集中力を分散させて働くのか」というような計画などを設定してみてください。なれるまでは、最初はイメージだけでも良いでしょう。いま働いている環境で、うまく自分のパフォーマンスをコントロールする術を身につけておけば、複業先とのバランスがしっかりと取れるようになり、”継続的な複業”が実現できるはずです。
その③:家族に理解してもらい、応援してもらう
いま働いている本業以外に仕事をすることになった。と、家族に打ち明けると、おそらく批判的な意見が出てくるでしょう。なぜならば、単純に「常識的に違う選択」のため「不安」になるからです。
特に、旦那さんや奥さん、お子さんがいる場合だけではなく、独身の方でも同じです。家族の理解を得られないまま複業を始めると、いざという時に「ほらみなさい。」と複業を応援してくれない状況に陥ってしまいます。この状況では、本人としては本業にも複業にも集中ができずに、いずれは一過性の働き方で終わってしまいます。
そのため、まずは今からでも「複業」に興味や関心があることを相談してみましょう。当然ながら、複業が必ずしもあなたにとって最適な働き方であるとは言い切れませんが、家族の同意を得る・応援してもらうこと以上に心強いものはありません。
“基本の3つ”を実践した後は何をするべきか?
このフェーズになれば、実際に複業家として働いている人に接触してみると良いでしょう。もしかしたら「休みがなくて家族から反対されているよ……」や、「自分の時間が作れなくなってしまって大変」という声が聞けるかもしれません。もちろん肯定的な意見も間違いなく聞けるでしょう。
実際の体験や経験談を聞くことで、自分が想像している複業家のイメージを膨らませられ、具体化できるようになります。もちろん、複業をしている方だけではなくても良いです。フリーランスとして働いている方や、複業ではなく”副業”をしながら働いている方など、多種多様な方々と意見交換をしてみてください。こうすることで、前述した”3つの基本”が必ず今後の働き方に活きてくるはずです。
不安と希望が入り混じるから楽しい!
複業家は常にこのような感情をコントロールしながら毎日を過ごしていく事が多いかもしれません。しかしながら、だからこそ刺激的で、ある意味これまでにはない非日常的な働き方ができるとも言えます。ぜひ、自分の可能性を正面から見つめてあげ、自分にあった新しい働き方を考えるきっかけにしてみてください。

