ミドル(35歳前後)の半数がパラレルキャリアを希望する時代とその理由
昨今、「パラレルキャリア」という言葉を耳にする機会が増えました。
「パラレルキャリア」とは『現在の仕事と平行して他の仕事を持つことや、非営利活動を通して得た学びを相互に生かし、自己成長していくこと』を指しています。
エン・ジャパンが運営する人材紹介サイト「ミドルの転職」がパラレルキャリアについてのアンケートを実施したことで、その興味の高まりは35歳以上のミドル世代も例外ではないことがわかりました。
ミドルの半数以上がパラレルキャリアを望んでいる!
今後の働き方について訪ねたところ、「本業以外にも第二の仕事・活動をしたい」人は全体の58%で半数以上を占めています。
前向きな転職が増えるのもミドル世代の特徴ですが、その動向もパラレルキャリアを見据えた転職活動も増えることでしょう。一方では現在パラレルキャリアをしていると回答したのは26%と、全体の3割程度で、実際に行動に移している人は少ないという結果が出ています。
半数以上のミドルがパラレルキャリア希望の理由は?
パラレルキャリアを望む人の具体的なコメントは大きく分けて2パターンでした。
「本業では経験できないことができる」「将来の選択肢や可能性を広げておきたいから」など、スキルアップに関するものと、「家族にやりたいことをさせてあげるために今以上の収入がほしいから」「老後に備えて資金を確保しておきたい」と経済面の関する理由のふたつが多数を占めていました。
また、実際にパラレルキャリアを活動している人にその理由を訪ねたところ、「知見・視野が広がった」が45%、「新しい人間関係が構築できる」が42%と大多数にのぼります。
さらに実際に本業に役立ったことがあるか質問したところ、70%が「役立った」と回答しています。理由としては「視野が広がり、考え方が柔軟になった」「パラレルワークに必要な知識を習得することで本業での引き出しが増えた」「本業で企画を考える場合など、異業種からの意見を聞くことができる」などのコメントが寄せられています。
パラレルキャリアをするメリットとデメリットはなにか?
パラレルキャリアのメリットを質問したところ、理由と同様に「新しい人間関係を構築できる」が61%と最も高い数字になっていました。それ以降は「普段と違う業務を行うことでスキルが身につく」が54%、「本業以外で報酬が得られる」が50%と続いています。
一方、パラレルキャリアのデメリットについて尋ねると、「時間に追われる」が50%で半数を占め、ついで「仕事量が増え、本業がおろそかになる」が38%という結果になりました。パラレルキャリアは自己管理と時間管理ができないと難しいのかもしれません。
最後に、パラレルキャリアに興味がありながらまだ始めていない人にその理由も聞いてみました。「明確に何がしたいか定まっていないため」が44%、「どう始めていいか分からないので」が44%と、どのようにして始めればよいのかわからないという人が大多数いることがわかりました。
実際に本業が忙しいことや、副業禁止の会社であることが理由の人は3割程度であることを考慮しても、はじめ方がわからないことが大きな壁になっていることがわかります。
まとめ
いかがでしたか?
今回はミドル世代がパラレルキャリアを望んでいる理由と具体的な数字を見てきました。
働き方改革が進み、多様な生き方が認められるようになった今、これまで以上にパラレルキャリアはより多くの人たちに支持されることでしょう。
その潮流に乗り遅れないためにも、今回ご紹介した具体的な理由やその数字を参考にしていただきたいと思います。