Youtuberオワコン(収益激減)化で考えるプラットフォームに依存するフリーランスの末路

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最近、数多くのYoutuberが、収益が激減した・・・Youtuberはもうオワコンだ・・・という声を発しているところをよく見かけます。

その多くが、再生数自体は落ちていない、何なら再生数は伸びているし、昔よりも動画のクォリティも上がっている、更新頻度も上がっている・・・それなのに何故?というのが共通点です。

結論から言うと、原因はYoutubeというプラットフォームを提供しているGoogle社が、経営の戦略として、Youtubeを「回収期」のフェーズに移行させたからと言えるでしょう。

ちなみに自分には、この趨勢は数年前から予見できていました。

なぜならこの手のプラットフォームビジネスのビジネスモデルは、「フリーミアムモデル」と呼ばれ、まずは多くのお金をバラまいてコンテンツ提供者を呼び寄せ、プラットフォームを多くのコンテンツで満たし、多くの閲覧者が集まり、そのプラットフォームがもはや社会的なインフラとなるところまで成長させ、そこまで到達したら、今までバラまいた先行投資のお金を一気に回収するというモデルであり、そのプラットフォームにのみ依存して収益を得ようとしている人はいずれ首が回らなくなるという状況にいたるのが火を見るより明らかだからです。

と偉そうにほざきましたが、今まで16年のフリーランス人生の中で、多くのプラットフォームを利用したり、利用者を目の当たりにしてきて、多くの失望を味わった挙句に到達した考えです。

フリーミアムモデルの仕組み

フリーミアムモデルは、基本的なサービスや機能を無料で提供し、その後に高度な機能や特別なコンテンツを有料で提供するビジネスモデルです。

このアプローチは、多くのユーザーを集めてプラットフォームやサービスの価値を確立し、その後で収益を上げる戦略です。
最近の大規模インターネットビジネスの多くがこのモデルを採用していますね。

以下に、フリーミアムモデルの主要な仕組みを詳しく説明します。

1. 基本サービスの無料提供

最初に、基本的なサービスや機能を無料で提供します。
これにより、ユーザーが簡単にサービスを試すことができ、短期間に大量のユーザーを囲い込むことができ、プラットフォームの価値を実感できます。
無料の基本サービスは、広範なユーザー層を引き寄せるための足掛かりであり、このフェーズでは収益をあげることは考えず、ただひたすらに初期投資を垂れ流します。

2. ユーザーの拡大とネットワーク効果

無料の基本サービスが広まるにつれて、プラットフォームの利用者数が増加し、ネットワーク効果が発生します。
ユーザーが増えるほど、プラットフォームの価値は高まります。
このネットワーク効果は、新たなユーザーを引き寄せ、プラットフォームの成長を加速させます。
シェアを獲得していく事自体が、そのプラットフォームの存在意義を高め、さらなるシェア獲得に結び付く・・・そんなところでしょうか。

3. 有料オプションの提供

一度プラットフォームが十分なユーザーベースを築いたら、高度な機能や特別なコンテンツなどを有料で提供します。
これにより、ユーザーに対してさらなる価値を提供し、収益を上げる手段とします。
有料オプションは、プレミアムメンバーシップ、追加機能、広告の非表示化など様々です。

4. フリーユーザーの収益化

フリーミアムモデルでは、無料で利用しているユーザーも収益化の一環として重要です。
彼らはプラットフォームのコミュニティやネットワークを支え、有料ユーザーとの相互作用を活性化させる要素となります。
広告やユーザーデータの収集などを通じて、フリーユーザーも間接的に収益をもたらすことがあります。

5. バランスと付加価値の提供

重要な点は、無料の基本サービスが十分に魅力的であることです。
有料オプションを提供する際には、ユーザーに対して明確な付加価値を提供することが重要です。
有料ユーザーは、追加の機能や特典を受けることで、無料ユーザーとは異なる価値を享受できるようになります。

このモデルの特徴として、一旦、市場で代替えの効かない唯一無二の独占的とまで呼べるくらいシェアを獲得した際には、ユーザから、えげつないくらいの搾取がはじまることが多いという事です。
これまで初期投資で多額のお金を投入しているので、当然といえば当然なんですけどね、一般ユーザからしてみれば、いつまでも同じ利便性で利用可能だと思っていたプラットフォームが、いきなりのルール改悪なわけですから、プラットフォームに依存していれば依存している人ほど、じぶんのビジネスに暗雲が立ち込めるわけです。

Youtube以外にもたくさん・・・プラットフォームで収益を上げれたが、そのうち収益獲得者がオワコン化したプラットフォーム

各種アフィリエイト

昔のアフィリエイトには確かに夢がありましたし、じぶんの周りにも実際にアフィリエイトで財を成した人を何人も見ています。

アフィリエイト事業者のビジネスモデルが、フリーミアムモデルかどうかは置いておいて、一時期、儲かったアフィリエイターたちが今となってはまったく稼げなくなり、廃業に追い込まれたことは紛れもない事実です。

ちなみに何故、当時のアフィリエイターは儲かり、今現在はオワコン化したかというと、簡単には次の理由が挙げられます。

・アフィリエイトという収益の上げ方が世間に認知されておらず競合が少なかった
・他に広告出稿するネット媒体が今よりも少なかったのでアフィリエイト業界に多くのお金が流れ込んだ
・サイト閲覧者にアフィリエイトが広告であるという認識がなく広告から誘導される事に抵抗が少なかった
・法規制がなく、アコギな手法が通用していた
・同じくブラックハット的なSEO手法もまだ通用していた

以上のような要因から、アフィリエイトという収益化手法を先行できていた一部の事業者は大金を手に出来ていたわけですが、月日が流れ、上記の要因がすべて逆流したことで、多くのアフィリエイターが稼げなくなり廃業に至ったわけです。

ブログやメディアサイトへのアドセンス広告

このアドセンス広告は、ブログやメディアサイトがサイトへの訪問者数に応じて収益をあげることのできる数少ないの選択肢のため、このアドセンス広告に依存するブロガーやメディアサイト運営者は少なくないでしょう。

ただこのアドセンス広告も、非常に規約が厳しい事で有名です。

これまでたくさんの収益化無効やアカウントはく奪などの厳しい措置を受けるケースを見てきました。

プラットフォームを利用させてもらっている以上、プラットフォームが提示する利用規約を遵守するのは当然のこととしても、これだけめまぐるしく変わる利用規約と、厳しすぎる措置に翻弄され続けるのは、このプラットフォームを利用して行うビジネスは、はたして健全なのかどうか微妙なところです。

Youtubeもこのアドセンスアカウントを利用しているため、アドセンスアカウントにペナルティを受けた場合、Youtubeでの収益化の手段も断たれる事となります。

各種SNS

最近では、多くのSNSプラットフォームにも広告収入・サブスク・ファンクラブ・投げ銭など、多くのフォロワーを獲得すれば、SNS上だけで収益を獲得できるようになってきました。

SNSプラットフォーム上の収益化機能が無い時代でも、他のビジネスとの相性は絶大で、直接広告主から企業案件が舞い込んだり、自分が持っている商材・ビジネスへつなげたりと、多くの利用者がビジネスで利用してきました。

そしてYoutuberやインスタグラマーやTikTokerなど一部のSNSに特化して、爆発的にフォロワーを増やせたインフルエンサーは、そのSNSでの収益だけで、誰もがうらやむ大金を手に入れるまでにいたったわけです。

しかし、ここにきて多くのプラットフォームが成熟し、シェアの獲得期から、回収期に移ったようで、利用者の多くから収益をあげずらくなったとの声が頻出しています。

とりわけ変化の激しいインターネット業界のさらに流行に敏感で移ろいやすいSNSですからね、わずか数年で利用環境が激変するなんて、はじめからわかってはいるんですけどね。

インフルエンサーのように多くの影響力と収益を獲得できた人は、その成功体験と環境にいつまでも固執してしまいたくなるのもわからないではありませんね。

Amazonアソシエイト/Kindle

Amazonアソシエイト、とりわけKindle関連のAmazonアソシエイトは、電子書籍リーダーのシェア獲得争いにAmazonが本腰をあげていた関係で、大盤振る舞いの利率にて、自分のブログやサイトに広告を掲載することが可能でした。

じぶんもそこまで本腰を入れていたわけではありませんが、当時、自分の持っていたブログやメディアサイトに、Amazonアソシエイトの広告をはる事で、一定の収益を上げられていました。

とはいえ、これも本当に短期間で終了しました。

シェア獲得競争がおとなしくなると、広告の利率が一気に下げられ、広告経由で購買に至ったとしてもたいした収益を上げる事ができなくなってしまったのです。

楽天・Yahoo・AmazonなどのECプラットフォーム

これまで挙げてきたプラットフォームとは、少々異なりますが、楽天・Yahoo・Amazonを代表するショッピングモールなどのECプラットフォームも、出品者側で利用している事業者にとっては、依存しすぎるのは非常に危険と言わざるをえません。

これらのプラットフォームも、出品者を増やして業界のシェアを奪い合うステージでは、モールに店舗を構える出品者にかかる利用料や、売り上げにかかるマージンなども、だいぶ抑えられた設定になります。

とくに後発であったり、競争で不利にあるプラットフォームでは、利用料無償など、思い切った策でまずはシェアを獲得しようという戦略に出るのが普通です。

ここで、一気に特定のECプラットフォームへの依存を深めてしまうと、その後の事態は悲惨です。

ECプラットフォームもビジネスですので、シェアを獲得した後は、これまで費やした初期投資の回収のために、出品者から多くの利用料や広告費を徴収するフェーズに入っていきます。

いったん、特定のプラットフォームでビジネスが軌道に乗った事業者は、べつのプラットフォームに移行するのも多大なコストや手間がかかりますし、ついついいいように搾取される構図となってしまうわけです。

プラットフォームに依存するフリーランスの末路

Youtuberであれ、アフィリエイターであれ、ブロガーであれ、インスタグラマーであれ、特定のプラットフォームに収益のすべてを依存している人は、相当危うい状況にいると言わざるをえません。

自分の努力や才能不足で、稼げなくなるのは致し方ないのですが、プラットフォームの都合で収益が激減するのは、他人に自分の人生を握られているのと同じ状況と言えます。

ブラック企業につとめているサラリーマンは、そのブラック企業を牛耳る独裁経営者に生殺与奪を握られていると言っても過言ではなく、特定のプラットフォームに収益のすべてを依存している状態も、当たらずとも遠からずという状況かもしれません。

もちろん、前述したようなプラットフォームを利用すべきじゃないという訳ではありません。

それどころか、Web系のフリーランスにとっては、YoutubeもブログもSNSもビジネスのために活用しないわけにはいきません。

要は、ビジネスのすべてをこれらのプラットフォームに依存して行うか、自分のビジネスのために利用するかです。問題は前者です。

とくに収益源のすべてを特定のプラットフォームにすべて依存した場合、急激なプラットフォームや検索エンジンのアルゴリズム変更や時代の変化によって収益がいきなり激減するような事態に見舞われる事になります。

収益が減るくらいであれば、まだマシな方カモしれません。急に利用規約が変更され、今までの表現手法が使えなくなったり、急遽アカウントや収益化の無効化されることもあります。

アフィリエイトもアドセンスもYoutubeも、ブームが起きて成功者が何人か現れてから、数年後には一気に稼げなくなり下火になっています。

フリーミアムモデルだからといえばそれまでなのか、プラットフォームの収益化の仕組みを活用し、安定して収益をあげられる永続的なプラットフォームというようなものは、どうやら存在しないようです。

オワコン化した人たちの声

まとめ・・・プラットフォームには依存しない・・ただ使い倒す

プラットフォームの収益化の仕組みを、じぶんのビジネスの中核に据えると、自分の運命を人に預けるのと近い状態になってしまいます。

この状態は、結局、第三者へ依存した状態と言えるもので、精神的にも経済的にも健全と言える状態ではありません。

もちろんこれらのプラットフォームは便利な機能群を用意してくれますし、人も集まるので、まったく利用しないという選択肢はありませんが、あくまで使い倒す側で・・・利用されるのではなく利用する、そんなスタンスが必要です。

Youtubeやブログ、SNSなどはあくまで自分のプロモーションや集客につとめ、自分が持っている第三者から影響を受けない実店舗やオリジナルサイトなどに誘導して、ビジネスをする。

それであれば持続可能なビジネスとして心穏やかに仕事を続けられるというものですね。


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この記事を書いた人

山崎岳史

東京都中野区のフリーランスでWeb制作を行っております。
Web制作会社から独立してから、13年が経ちます。

おもにマークアップやJavascriptのコーディング、Wordpressのカスタマイズなどフロント回りの開発が得意ですが、PHPとMySQLを連携させたシステム開発もよく行います。
ビジネス系メディアへの寄稿などライターとしても活動しています。

自分の最大の売りは、即レススキルと誠実さ(自分で言うなw)だと思います。

最近は、フリーランスや複業(複数の生業を持つ)という働き方の素晴らしさに気づき、この新しい時代の働き方の普及活動をしています。

このメディアでこの変化の早い世の中で、いかにすればフリーランスとして活躍していけるか有益な情報を発信していきます。

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