技術をつけるには就職が一番!?フリーランスの再就職戦略

複業ナレッジ・ノウハウ

100の生業を持つ現代版百姓を目指す、破天荒フリーランスの山崎レモンサワーです。

複業メディア「ウィズパラ」では、サラリーマンの方、学生の方、フリーランスの方、問わず、『複業』という、これからの時代の新しい働き方を実現するために必要な知識・ノウハウを発信していきます。

Web系フリーランスになるために、デザインやプログラミング、マーケティングの知識とスキルを蓄積し、ようやく独立できたとしても、その後、一線で通用する高い水準のスキルレベルを維持するのはとても大変です。

特に意識して、セミナーや勉強会、テック系のイベントに参加したり、常に最新のスキルが要求される案件に身を置いたりしなければ、あっという間に自分のスキルが陳腐化していくものなんです。

怠惰に過ごしていると、いつの間にか最新のWeb事情についていけなくなり、気づけば浦島太郎状態となってしまいます。

まだ一線で稼ぐためのスキルや知識が未熟なWeb系フリーランスは、当然、再学習することが求められます。
ただ現場で通用する活きたスキルを獲得するには、座学ではハッキリ言って難しいと言わざるを得ません。

じぶんもWeb系の制作会社で働いた経験がなければ、おそらく今のようにフリーランスで稼ぎ続けるのは絶対に無理だったと思います。(本を買って勉強した程度では、実際に稼ぐのは難しいというのが率直な感想です)

座学でのスキルや知識の獲得が難しいのなら、どのように獲得すればいいのでしょうか・・・答えはズバリ現場での実務です。
ただ、現場での実務といっても、どこでも良い訳ではなく、優秀なエンジニアやマーケター・デザイナーが集まり、最新の技術を駆使して真剣に良いものを創ろうと作品作りに打ち込んでいる現場です。

そして、その現場に入り込むのは、独立したフリーランスではなかなか入り込めないものなのです。

そこで、フリーランスとして活躍し続けたいのであれば、逆にWeb制作会社やWebマーケティング会社などへの再就職をすることが非常に賢い選択肢であるテーマで今日は話していきたいと思います。

フリーランスも再就職がアリと言える理由

終身雇用が崩壊した日本においては、もはや転職は当たり前のことで、一生涯において複数回転職するのがもはや普通です。そしてこれからの時代はその傾向がより顕著になっていくのは言うまでもありません。

サラリーマン(勤め人)が生活のために転職を繰り返すことが普通になってくるのであれば、当然、フリーランスだけ同じ業態・働き方で一生をまっとうできるとは考えにくいです。

また、転職はやむなしの理由で、仕方なくするものというネガティブな側面もあれば、好待遇の会社へのステップアップや、自分のキャリア形成を考慮し経験値をつむための転職や、幸福度の高い働き方のために自由な社風の会社へ転職するなどポジティブな側面もあります。

フリーランスであっても、転職のポジティブな側面に注目し、チャンスがあればより自分の人生が豊かになる為の手段として転職を活用すべきだと確信しています。

もちろん転職先は厳選に厳選を重ね見極める必要はありますが、活動が停滞しているフリーランスが再就職(転職)をすることで、人生が好転させることを狙える具体的な理由を挙げていきます。

理由1:スキルの再獲得できる

基本的には、スキルは現場での実務に身をおく事で鍛えあげられます。

勉強会やセミナー、オンライン学習プラットフォームの活用なども、有意義ではあるのですが、仕事で活躍するための生きたスキルは座学での獲得は難しいのが実感です。

やはり高いレベルの制作会社に身をおく事で、同僚からの指導を受けたり情報交換したり、仕事のために絶対にやらざるを得ないプレッシャーを感じたりすることで、ハイレベルな生きたスキルが身についていくわけです。

またインフラ周りの構築スキルや、大規模案件でのディレクションスキル、チームで各工程を分担する案件で得られるバージョン管理スキルなどは、スタンドアロンで活動するフリーランスではなかなか培う事ができません。

しかもハイレベルな制作会社に再就職してスキルを獲得できるのも、大きなメリットですが、さらにお金をもらいながら、そのメリットを享受することができるのです。

これは大きすぎますよね。普通でしたら高い講習費を払ってスクールに通うところを逆にお金を貰いながら学べるわけですから・・・。

もちろん、ようやく念願の独立をはたして、フリーランスという自由な働き方を獲得できたわけですから、これを手放して再就職というのは心理的には抵抗があるかもしれませんが、手に職さえあれば一生食べていけるという時代は終わっています。
一生、早すぎる時代の変化に対応して勉強し続け、スキルを磨き続けなければならないのです。

フリーランスであっても、いったん再就職してスキルを身につけなおすという選択は非常に賢明と言えます。

理由2:ネットワーク/パイプの再拡張できる

会社組織での社会人経験が無い人が、いきなりフリーランスとして独立するのは無理だなぁと感じる理由は、スキルが未熟であること以外にも、得意先や協力パートナーなどのネットワークを持っていないことが挙げられます。

基本的にはフリーランスとして独立する際は、社会人時代の優良顧客をそのままひきつぐことで、独立初期からなんとか売上を立てることができるのです。

また、サラリーマン時代に、知り合った数多くの同僚や同業の知り合い、得意先から多くの協力を得られるので、何とかフリーランスとしての個人経営が成り立つわけです。

ちなみに、フリーランスとして長年、活躍していくうちに、ネットワークが発展していく事もあれば、縮小していってしまう事も当然ありえます。

縮小する理由としては、売上の大半を一部の顧客のみでまかない、その顧客とのみ付き合いを深めていくうちに、他の得意先や協力パートナーとのつきあいが疎遠になっていくというものです。

一部の太客と、死ぬまで取り引きが続けば、それも問題ないですが、ある日、唐突に仕事が途切れるというのは、この世界では本当に良くあることなのです。

そんな状況に追い込まれたフリーランスは、フリーランスのまま再度ネットワークを開拓していくよりも、会社組織に再就職する方が賢明です。

理由3:固定給・福利厚生のありがたさに頼れる

フリーランスはビジネスを成功させられれば、報酬のほぼすべてを手にすることができますので、サラリーマンよりはるかに多くのインセンティブがあり、モチベーションはおのずと高くなります。

ただ、その反面、うまくいっているうちはいいのですが、仕事が途切れた時は、報酬がゼロになり、それが数か月続くようなことにもなりかねません。

どちらがいいということもありませんが、やはり安定志向の人にとっては、会社組織が提供する固定給と、大きな福利厚生は非常に魅力的に感じるでしょう。

すでに盤石の生活防衛資金と、ある程度の不労所得を持っているフリーランスは別ですが、1~2ヶ月、収入が途切れただけで生活が破綻するというフリーランスは、まずは、会社組織に入り、固定給と福利厚生の恩恵にあずかりながら、独立に機会を待ちながらじっくりと準備をしていくほうが賢明です。

あまりに余裕がない状況でフリーランスとしてビジネスしていると、焦りから飛びつくべきではない、リスキーな案件や、とても常識的とは思えない悪条件の案件に飛びついてしまうものです。

そして自己投資の時間やお金を確保することもできず、負のスパイラルとなり、いずれは廃業に追い込まれてしまうのです。

わたしは、一貫してフリーランスという働き方の素晴らしさを声高に主張してきましたが、やはりある一定の条件を満たせてはじめて維持できる働き方だと感じます。

理由4:社会的信用の高さを利用できる

最近はフリーランスという肩書も周知され始めてはいるのですが、まだまだ社会的信用は低いままです。

一昔前は、冗談でもなんでもなく、フリーランスって何?フリーター?アルバイト?とりあえず非正規で、色々な職場をフラフラ渡り歩いている存在でしょ?くらいで考えられていました。

そしてその社会的信用の低さから、一番わかりやすいのが、「ほとんどローンを組めない」という実情です。

じぶんもフリーランスとして独立してから、順調に売上をあげられている状況下で、住宅の購入を決意し、銀行にローンの審査に行きましたが、それはもうびっくりするくらい組めませんでした。

・・・まったく組めないという訳ではないのですが、組める金額はかなり安くなります。

公務員や大手大企業の人を「10」としたら「2」くらいしか組めない印象です。

その他にも、結婚のあいさつで嫁さんのご両親に挨拶するときも、フリーランス?そんなんで大丈夫?みたいな心配をめちゃくちゃされます。
下手したら結婚に反対されるなんてこともありえるでしょう。

これからの時代はフリーランスという働き方が広く認知され、社会的立場の向上も進んでいくとは思いますが、もう少し時間がかかるでしょう。

住宅購入時や結婚する際は、サラリーマンであることを切実におススメいたします。

理由5:フリーランスの働き方のすばらしさを再認識できる

フリーランスはサラリーマンに比べればとにかく自由です。

好きな時間に起き、
好きな内容の仕事だけを請け、
好きな相手とのみ付き合い、
好きな場所で、好きな時間だけ働き、
稼いだお金は自由に使う事ができます。

サラリーマンの人が聞いたら、羨ましい気持ちになるのは間違いないでしょう。

ただ、これに慣れると、それが普通になり、特別恵まれているとは考えられなくなってきます。

慣れると、自由にかまけて怠惰に過ごしがちになり、生産性が落ち、売上も低下していく・・・。

じぶんをよほど強く律することができるフリーランスでなければ、活動が停滞していきます。

そんなフリーランスは、やはり再度会社組織に身をおき、不自由や不条理をあえて感じる事により、フリーランスの働き方の素晴らしさを再認識することも非常に大切なことだと思います。

再就職をするならこんな会社

独立してフリーランスになった人は、会社組織で働く事に嫌気がさし、自由を求めたという動機が多いような気がします。

実際、じぶんもブラック企業の理不尽さに嫌気がさして独立したひとりです。
働く会社がいわゆるホワイト企業で、同僚も尊敬できる人ばかりであれば、100%サラリーマンを続けていたと思います。

フリーランスになったのは、ブラック企業から逃げ出すため・・・なりゆきでした。

そんな自分なので、フリーランスも再就職はアリだと言っても、その再就職・転職先は慎重に厳選しなければならないと付け加えます。

では、どういった会社なら再就職がアリな会社と呼べるでしょうか。

実績を公開していてスキルの高さが垣間見える

その会社がどのようなサービス・商品・作品を制作しているか、そして、どのような工程で制作しているか(下請けに丸投げなどでなく)を、公開している企業が望ましいと言えます。

今であれば、様々な会社が自社で手がけている事業やサービス、ポートフォリオなどをWantedlyや求人ページ、コーポレートサイト、SNS上で公開しています。

それらを参考に、高い創造力を持ち、身を置く事で自らを高めてくれる会社を見出すわけです。

再就職する以上、スキルの獲得を目指すという理由もあるわけですから、まったく自身の成長の見込めない会社に入っても意味がありません。

もちろん最新のスキルをもった制作会社に入社するハードルは当然高くなりますが、どうせ再就職するのであれば、とことん志を高く持つべきです。

実際に働いている中の人の幸福度が高い

いくらスキルが身につくといっても、劣悪な環境で心身の健康が脅かされる環境では、得るものより失われるものがはるかに大きいです。

これはインターンでも経験しない限り、なかなか入社まえに、見極めるのは難しいものですが、それでも見極める術はいくつか存在しています。

まず会社内の社員の生の声が聞こえる企業を選びましょう。

どこの会社でも求人用に広報部書が社員の、働き方や考え、職場の雰囲気などを公開しているものです。(ただし虚偽演出には気を付けましょう)

出来れば実際に働いている人の話しを聞く事です。
どうにかコンタクトを取って話しを聞く・・・それくらいの行動力は、失敗したくないのなら持つべきでしょう。

その他、離職率がやたら高かったり、求人サイトや転職エージェントに年間を通じて情報を掲載している会社、「未経験者歓迎」など入社する際のハードルがやたら低い会社にも要注意です。

リモートワーク可や居住地域の自由、副業可、その他自由度の高さ

このご時世で、リモートワークを認めてなかったり、副業を認めていなかったり、服装や髪型が必要以上に厳密に指定されている、いわゆる旧態依然とした会社に入っても未来はありません。

Zホールディングス(HD)傘下のヤフーは今年から、全ての社員が国内のどこでも自由に居住できる新たな働き方を導入しました。
在宅勤務の定着を踏まえて居住地の条件を緩和し、飛行機や高速バスでの出社も認めています。

それ以外にも誰もがうらやむような独自の福利厚生があったり、幸福度を高めてくれる社内イベントを催してくれる会社もあります。

再就職する会社を踏み台にして、フリーランスに戻らずとも、本当に居心地の良い天職と感じられる会社であればそのまま骨をうずめる覚悟で働きつづけてもいいわけです。

このあたりの福利厚生・社内制度・社風は徹底的に見極めるようにしましょう。

社員の裁量の大きさ

働くうえで、自らが決定を行える、裁量の大きさは幸福度に直結します。

しかもプロジェクトの規模が大きければ大きいほど、責任は伴いますが、自ら決定することで大きな経験値を積み増すことができます。

会社によって比較的大きな裁量を与えてくれるところもあれば、勤続何年経っても、たいした裁量が得られない会社もあります。

再就職とはいえ、できるだけ責任あるポストにつける会社を注意深く探すべきでしょう。

事業内容が先進的で発展途上で未来がある

例えば今であればAIやブロックチェーンなどのスキルを駆使したスタートアップ企業などがその典型例でしょうか。

それとは逆に今では使い古された、言語で特定の会社の社内システムを保守する業務についたとしてもニーズの先細りは決定的で、あまり未来はありません。

未来のある再就職先を見極めるには、これからの時代はこれが来るという先見性が求められます。

入るべき会社は多くない・・・実際にどのように探す?

再就職先を探す手段、これも山ほど手段はありますが、ひとつ言えるのはあまり転職サイト・転職エージェントを過信するのは得策ではありません。

理由としては、魅力的な企業は、転職サイト・転職エージェントに多くの広告費を払って募集しなくても、自然と優秀な人が集まるからです。

仮に求人募集を出していない企業であっても、自らの足を使った行動と情報収集活動で、絶対入りたい企業を探してみてください。

いくつかピックアップできたとしたら、あとはダメもとでアタックしつづけることです。

まとめ

今回はフリーランスが企業に再就職するのはアリだという話をしてきました。

フリーランスになることは最終ゴールではありませんし、働き方の最適解でもありません。

うまくいかずに転職(再就職)せざるを得なくなってから、転職(再就職)しようとしても、慎重にリサーチする期間がとれないため、願った条件の転職とはならないでしょう。

それよりも、フリーランスとして、うまくいっている時期にこそ、アンテナをはり、入ってみたい会社を常に探し続けるというスタンスが必要ですね。


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この記事を書いた人

山崎岳史

東京都中野区のフリーランスでWeb制作を行っております。
Web制作会社から独立してから、13年が経ちます。

おもにマークアップやJavascriptのコーディング、Wordpressのカスタマイズなどフロント回りの開発が得意ですが、PHPとMySQLを連携させたシステム開発もよく行います。
ビジネス系メディアへの寄稿などライターとしても活動しています。

自分の最大の売りは、即レススキルと誠実さ(自分で言うなw)だと思います。

最近は、フリーランスや複業(複数の生業を持つ)という働き方の素晴らしさに気づき、この新しい時代の働き方の普及活動をしています。

このメディアでこの変化の早い世の中で、いかにすればフリーランスとして活躍していけるか有益な情報を発信していきます。

この記事を書いた山崎岳史個人に仕事のご依頼やご相談、世間話や飲みのお誘いなどがある場合は、コチラまでお気軽にご連絡ください。

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